無知の知
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さゆ「せんぱいっ、
待って、なに?急に、
傘、昨日返した、」
拓 「・・・・・・・・」
さゆ「せんぱい!」
拓 「早く、」
さゆ「ええ、?」
自分でも。
なにやってんだって、思った。
だけど。
拓 「傘、ちっさ、」
さゆ「いや、てか先輩傘持ってるんじゃん、」
生徒玄関でうっかり自分の傘を拾って。
こんなにも雨が続くと、
それが当たり前になってたから、つい。
今日は傘を忘れた設定だったのに。
拓 「うるせー、」
さゆ「横暴、、、」
なんとでも言え。
拓 「せっま、傘、」
さゆ「一応、女性用なんで、」
拓 「そんなのあんの?種類、」
さゆ「ありますぅ、」
拓 「おまえ、濡れてるから、
もっと寄れ、」
さゆ「いや、だから傘持ってるじゃん、
それ差してよw」
拓 「忘れたんだよ、」
さゆ「ふは、
先輩、ほんと変なの、」
拓 「ごめん、」
さゆ「え?」
拓 「ごめん、」
さゆ「なにが、?」
拓 「また、泣かせた、」
さゆ「え?」
拓 「・・・おれのせいで、
泣いてるおまえ見んの、限界、と思って。
おまえの言う通り、
おれがそばにいるから、
おまえは悲しいんだって、
ちゃんと飲み込んだのに。」
さゆ「・・・せんぱい、」
拓 「・・・とりあえず、
うち、行かね?
マメ、待ってる、」
さゆ「え、あ、、うん、、」
いったいいつまで。
おれ、じゃなくて、
マメ、が待ってるって、
言い続けるつもりだろうって。
おれだって、さすがにわかってる。
“女なんか”って、思い続けてきたのに。
こいつは色々それを飛び越えて。
結局のとこ。
おれはこいつを、“好き”になったんだろう。
おれのことを、
好きにならないから、
気に入ったって言うのに、
不条理な話だ。