桜の季節
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さゆ 「いってきまーす、」
景 「待て待て待て、
オレも行く、オレも、」
さゆ 「やだよ、
お兄ちゃん目立つから、」
景 「なんで⁈」
さゆ 「でかいし顔小さいし隣に並ばないで、」
景 「どんな理由⁈」
さゆ 「とにかく、
わたしはもうお兄ちゃんのせいで
イジメられるのは嫌なの、
わかった?」
景 「・・・ごめん、」
さゆ 「とにかく別々で、
特に学校では気をつけて!」
景 「はい、」
新しい土地。
新しい学校。
新しい、希望。
お兄ちゃんがモテるせいでイジメられた中学時代と
やっとサヨナラできる時がきた。
なかなかおバカなお兄ちゃんが編入できる高校が、
わたしの合格した高校しかなかったという、
自分のバカさを悔やむけど。
制服はかわいいし、
そこはもう、仕方ないと諦めるしかない。
人間、妥協も必要。
さゆ 「おー、今日も脱走したね!w
脱走しても
この柵は越えられないんだもんね、
きゃわ!
キミだけだよ、今のところ、
わたしのトモダチ。
ヨシヨシ、」
新居のマンションを出て、
駅へ向かう途中にあるかわいい一軒家の。
庭でいつも待ってる、
明らかに室内犬のフレンチブルちゃん。
掃き出し窓を自分で開けて脱走してるみたいで、
初めて出会った日は綺麗なお姉さんが
もぉだめよって優しく叱ってたのを見かけた。
それから。
ここを通るたびいつも、
頑丈な柵から顔を覗かせて、
わたしを出迎えてくれる。
癒されるね、マンションは動物禁止だし。
大好きなんだよね、わんこ。
今朝もまた、
癒しをもらって。
今日から高校生活、
がんばらなきゃ!
あとは、
ちゃんとした人間の友達ができるかどうかで、
わたしの高校生活が決まる!
さゆ 「えーと、
名前、名前、、、あった!
普通科、8組、、、1番端だ、」
クラス分けを見て、8組へ行くと。
地元の子がほとんどなんだろう、
もうグループもできつつあって。
緊張を胸に、
とりあえず、指定された自分の席へ。
ラッキー、窓際の1番後ろだ!
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