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南ver





恋人の口から『好き』を聞きたい、それが乙女心というもの。

「つーよーしー」
「間抜けた呼び方しとんなや、アホ」
「おおよそ恋人に対してとは思えんレスポンスするやん...会話のキャッチボールで急に魔球投げんとって?ミット突き抜けて顔面キャッチしてもうたやん」
「せやったらは幼馴染としての発言っちゅーことにしといたるわ」
「なんその上から目線...解決にもなってへんし......って、今それはええねん!」
「話逸らしたんそっちやろ」
「そやけど!...もー、ええわ。ちょお聞きたいことあんねんけど」
「なんやねん」
「あんな、女編に子どもの子、なんて読む?」
「好き以外ないやろ」

なに言ってんだコイツ...と、彼の目と声が語る。
なんて失礼な。こっちとしては、やっとのことで入れた本題だというのに。

...でも、今回は大目に見よう。

「えー?なんて?」
「...おい」
「あ、気づいた?けどもう遅いで、烈から『好き』ゲット!」
「...チッ」
「待って、舌打ちする程なん?流石に泣くで?」
「今のはお前の策略見抜けんかったオレ自身に対するもんや」
「ああ、なんやそうい......いや、それ遠回しにうちのことディスってへん?」
「コイツは昔からこういうことするて知っとったはずやのに...はぁ...」
「ふっふっふ...それ即ち、うちには甘いってこいひゃいいひゃい!」
「...調子のんなや、アホ」
「ごめんなひゃい」

なーんて、調子に乗りたくもなるでしょ?
痛いもごめんも、条件反射で言っただけ。大して力も込められてないのに痛いはずないし、頬を染めたまま凄まれたって怖くない。
まあ、これ言ったら今度こそ本気でやられそうだけど。

ひとまず、ミッション無事達成!

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