大阪組編


問:『ATM』はなんの略語か答えなさい

土「日常生活でも使われとるこの略語、ある程度の
  英語出来たらすぐ分かる思うけど...自分らの解答
  絶対的外れやろ?」
岸「もう期待しとらんやろ、お前」
土「...まぁ一応ヒント言うとくわ。この言葉が使われ
  る場所から考えてみ。誰から行く?」
奈「はいはい!うちいける!」
土「ん、奈緒ちゃんがトップバッターやな」
岸「次オレいくわ」
土「せやったら最後は南やな。もうええ?」
南「ん」
土「ほな奈緒ちゃんから、はい」

「”A(淳君) T(ちょっと) M(待って!)”」
「”A(あかん) T(ちょお) M(無理やこれ)”」
「”A(愛人) T(作って) M(身ぃ眩ましよった)”」

土「予想通り全員不正解やな」
岸「やっぱ期待しとらんやないか」
土「するだけ無駄やからな。意味ないと思いながら
  ヒント出した結果これやで?」
南「お前の予想は裏切ってへんけどな」
土「そっちは裏切って良かったんやけど。さて奈緒
  ちゃん、これどういう場面か説明してもらって
  ええかな?その解答のボクなにしてんの?」
奈「前にATM並んどった時な、うちの前の人が忘れ
  物しはってん」
土「うんうん」
奈「そんで思わず叫んだ時のセリフ」
土「え、ボクの名前呼んで引き留めたん?」
奈「ちゃうよ?名前も知らん人やったから、ちょっ
  と待ってください!って追いかけてん。それや
  とAがおらんから淳君の名前使わせてもろた!」
土「ほなこれは略語の意味言うより、たまたまこの
  略語の場で起きたことの思い出+アレンジてこと
  でええ?」
奈「そやね」
土「出てくる場所自体は合うてるだけに無関係とは
  言えんけど、答えとしては全然ちゃうから...正し
  い意味覚えよな?」
奈「はーい」
土「よし、ええ返事」
岸「お前今、自分がAから始まる名前で良かったて思
  たやろ」
土「思てへんわ。もともとこうなる運命や」
南「なんやこいつ怖っ...」
岸「南、目ぇ合わすな。頭悪いんがうつるで」
土「ちょい待ち、ボクで頭悪いんやったら自分の答
  えはなんて形容するんや、岸本」
岸「内容的には上田とあんま変わらんやろ」
土「ほなどういう状況やったんか言うてみ」
岸「暗証番号忘れて記憶を頼りに2回目まで打ち込ん
  だはええけどどっちも外して絶望しながらATM
  の前に立ち竦んどったオレの隣の利用客。先週
  のことや」
土「まさかのこっちも実体験」
南「それあれか、最終的に爆弾のパスコード入力し
  とるみたいに震えながらパネル操作しとったあ
  いつか?」
岸「そいつや」
土「南もその場におったんか...て、なんやその例え」
南「悪いんか?」
土「そうは言うてへんけど」
奈「その人どうなったん?」
南「ラストチャレンジで成功させとったで」
岸「歓喜の雄叫びあげとったな」
奈「そんなら良かったなぁ」
土「良かったかもしれんけど迷惑すぎやろ...他のお客
  さんびっくりするしどう見ても不審者やん」
岸「お前も同じ立場なったらあいつの気持ち解るん
  やないか?」
土「解りたないし、そないアバウトな生き方せぇへ
  んわ。そんで自分ら、ATM使うとる人見過ぎや
  で?マナー守りや」
岸「オレは隣で使うとったんやからなんとなく状況
  分かるやろ」
南「オレはその不審者の後ろ並んどったからな...動き
  は見えるやろ」
土「もう不審者言うてもうてるやん。まあとにかく
  気ぃつけや。南、次自分のやけど」
南「実体験とちゃうで」
土「せやろな。最初にそれ聞けて安心したわ」
岸「そもそも身ぃ眩ましとったらこいつ今ここおら
  んやろ」
土「いや、さすがに本人とは思てへんけど...二人みた
  いに誰かの話聞いたんかな、て」
南「ちゃうわ。演劇部のやつの台本読みに付き合う
  た時にあったセリフや」
土「自分とこの演劇部クセ強すぎへん?なんちゅう
  ジャンル扱うてんねん」
奈「どこでしとる会話の設定なん?」
南「二列式のATMで隣同士なってヒソヒソ話とる設
  定やったで」
土「それもATM関係しとんの?なんなん?さっきの
  話と繋がっとんの?問題内容のワード入っとる
  体験談大喜利大会とちゃうんねんで?」
南「問題にしたんお前やろ」
岸「オレらは示し合わせたわけちゃうしな」
奈「偶然てあるんやねぇ」
土「その偶然を上手いこと繋がるようにしとるんは
  自分らやで。そこは自覚しといてや」
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