おんぶ、からの...
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やってはダメだと言われるとやりたくなる。
それが人間。
「フカツカズナリ、発進!」
まるでアニメに出てくるパイロットにでもなったみたいに、幼馴染の背中の上で声を張る。
さて、この後どうなるか。
「調子に乗るなピョン」
答えは、全力で振り落とされそうになる、だ。
「まっ...落ちる落ちる落ちる!」
「大人しく落ちろピョン」
「ヤダー!」
是が非でも離れてやらんぞ、と強い意志及び力を込めて、負けじと背中にしがみつく。
「なかなかにしぶといピョン」
「人をそんな虫みたいに...!」
「嫌なら降りろピョン」
実のところ、同じことをした前科があったのだが、その時は微動だにせず、ひたすら口頭で降りるよう諭され続けていた。
...のに、今回は問答無用振り落とそうとしてくるなんてね。
「よ、酔う...」
「そうなるようにしてるピョン」
え、幼馴染に対する扱い雑じゃない?
「もう少し優しさを見せてくれても...」
「これでも寛大に接してやってるピョン」
それはまあ、たしかに。
もし堪忍袋の緒が切れていたなら、もっと冷たくあしらわれているはず。幼馴染相手に意思表示を出来ないような男じゃないし。
...いや、割と冷たくされてましたけども、でも!
「...ちょっとくらいお遊びに付き合ってくれても良いじゃん」
「お望みならもう一回アトラクションになってやるピョン」
「すみませんでした!」
「3、2、1...」
「待って待ってごめんなさ......って、わ、っと!」
再びやってくるであろう衝撃に備え、回した腕にさっきよりも強く力を込めた。
「...あれ?」
しかし、実際に訪れたのは予想に反し随分緩やかで規則正しい動き。
「満足かピョン」
自分のやってることがウザ絡みだって自覚はある。
でもさ。
こうやって甘やかしてくれるんだから、仕方ないじゃん。
「...うん!」
責任転嫁って言われても、反省しないからね。