虫とエンカウントしまして
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たかが虫退治?
いいえ。嫌いな私からすれば、されど、です。
よって、私がヤツらと遭遇した場合、恋人に泣きつくのは定例なのです。
「み、稔...!助けて稔!」
「分かった分かった...」
「もうやだ、一瞬の隙ついて入ってくるとか聞いてない!やってること空巣と同じ!」
「まあまあ、落ち着け」
「落ち着きたいけど落ち着けない!ヤツがいる限り無理!」
「ヤツって...蝶々だろ?別にゴ「それ以上言ったら稔の鼓膜の安全は保証出来ない」...わ、悪い」
「ううん、私こそ助けてもらう立場でごめん!でも今は正気じゃいられないから本当ごめん!」
「いや......それで、どこいったって?」
「あっち!ほら、カーテンのとこ...」
「あー、あれか...」
颯爽と向かう姿は、まるで戦場に現れた英雄。
大袈裟すぎ?大の虫嫌いな私からしたらここは戦場、立ち向かう稔はどう見てもヒーローでしょ。
「終わったぞ」
「...ほ、本当!?」
「ああ、もう逃したし窓も閉めた」
「わー!ありがとう!そしてお疲れ様!」
「どういたしまして。少しは落ち着いたか?」
「うん!......てか、今更だけど稔って虫平気なんだね」
「はは、たしかに今更......けどそうだな、奈緒子程じゃないにしても、別に好きってわけではないな」
「え、そうなの?!でも今まで平気そうにしてなかった?」
「退治くらいは出来るからな。あと、自分より取り乱す相手がいると冷静になる」
「じゃあ私のおかげで稔は強くなれたと」
「なるほど、本調子になったか」
「ふふ、お陰様で」
あ、苦笑い。
正直、この顔見たさに毎回頼ってるのも否定出来ないんだよなぁ...。悪戯心が抑えられないというか、まあこれも愛の証。
...だけど、稔にはもう少し秘密にしとこっかな。