オレなりに、
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昼食後というのはどうも瞼が重くなる。
(ねみぃな...けど次移動だったっけか)
教室の壁にかけられている時計を確認すると、授業まではまだ余裕があった。このまま一眠りするのも悪くないが、万が一寝過ごしてしまったらサボり扱いになってしまう。
恥もプライドも捨て、ようやく以前の生活を取り戻そうと必死にやってきたのに、それを台無しにしてしまうことはしたくない。
今すぐ机に突っ伏したい気持ちをグッと抑え、欠伸と共に噛み殺す。
(...どうせ方向同じだし、赤木と木暮んとこで時間潰して行くか)
教師陣からも信頼されている品行方正なチームメイト達。彼らのところでなら、時間を過ぎることも避けられるはず。
ちなみに、不良時代から連んでいる友人達とは先程別れたばかりの為、選択肢から除外した。
(あいつらも気にかけてくれっけどハメ外しそうになんだよな...良いやつらだけど)
必要な荷物をまとめ、目的地を目指す。
自分のクラスとはさほど離れていない為、少し歩けばいいだけの距離。もし二人がいなければ、移動先の教室で今度こそ眠ってしまおう。
そう考えている時だった。
「三井せんぱーーーい!」
大きく叫ばれた自分の名に、ビクッと肩が揺れる。
聞き覚えのある声にゆっくり振り返ると、そこには予想通りの相手がいた。
「三井先輩!」
「...上田」
笑顔を浮かべながら小走りでこちらへ駆けてくるこの人物は、上田奈緒子。
「はい!」
「いや呼んだわけじゃねーよ...」
「え、そうなんですか?」
「つーか大声で呼ぶな、恥ずかしい」
「すみせん、つい...それはさておき覚えてもらえて嬉しいです!」
「そりゃ毎日毎日顔合わしてるからな。オレの意思関係なく」
「サブリミナル効果ですね」
「自分で言うな」
「サブリミナル上田って呼んでも良いですよ」
「インチキ占い師みてーになってんぞ」
「はぁ、それにしても...こんなところで会えるなんて思いませんでした!」
「三年校舎に三年のオレがいんのは当然だろーが。逆に上田はなんでいんだよ。お前一年だろ」
そう、一年生の彼女が本来ここへくることはない。
兄弟姉妹がいる者、部活や委員会の関係で用事のある者、あるいは恋人など特別親しい相手がいる者など例外もある。それと目にはしていないものの、特に意味もなく廊下で筋トレをしていた後輩もいたとか。
...まあ最後のは特例すぎるから除外するとして、彼女はいずれにも該当しないはず。少なくともそんな話を聞いたことがない。
「なにしに来たんだ?」
「三井先輩に会いにきました!」
「いやだからなんで...」
「好きなので!先輩が好きなので!」
笑みを絶やさずきっぱり言い切る彼女に、逆にこちらがたじろいでしまう。
「...臆面ねぇなホント」