しりとり
name change
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「烈、しりとりしよ!」
「...はぁ?」
土曜の昼下がり、のんびりとした空気の中でよく通る声。
当然、相手の正体は分かっている。
同居人であり、恋人でもある奈緒子だ。
「しりとり!」
「せん。めんどい。却下」
「やだやだやだー!」
「うっさ...」
なんて言いながらも、子どものように駄々を捏ねる姿を微笑ましく思ってしまう。そんな自分に内心では呆れつつ、ポーカーフェイスを保てることに感謝した。
さて、話を戻そう。
彼女の性格上、やるまで絶対に諦めない。仮に今引いたとしても、隙あらば「やろう!」と言い出して問答を繰り返すだろう。
......下手に機嫌を損ねるのも得策ではないし、ここは大人しくのるか。
どうせ暇だし。
「ね、一回でいいから!」
「...しゃーないな」
「そこをなんとか!」
「やる言うてるやろ」
「あれっ...想定外に応じるスピード早くて...とにかくやったー!」
「ルールは」
「んーと...”血”とか”蚊”みたいに一文字で成立する言葉と、文章で返すのは禁止。あ、同じ言葉使うのと人名もダメね。審議入りそうなのはその時に話し合う感じで!」
「ん」
「それじゃあ私からね!しりとりの”り”から...”りたいあ”!」
「もう終わりなんか、早かったな」
「そっちのリタイアじゃないよ?!」
「あーはいはい...”あずき”」
「もう...”きゃびあ”」
「”あめ”」
・
・
・
・
・
「”あんどろいど”」
「”どりあ”」
「”あきち”」
「”ち、ち......”ちあ”!」
さっきから同じ文字で終わっているような...いや、多分気のせいじゃない。
この遊びをするうえで、同じ言葉で攻める戦法をとられることがはある。
しかしその場合、”る”、”ぬ”、”す”...のような、頭文字になる言葉が少ない文字を使うのが一般的だ。
それなのに何故.........あ、もしかして。