キラキラなお星様
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「烈?聞いとる?」
「あー、聞いとる聞いとる」
「絶対聞いてへんやつやん」
「あれやろ、天の川泳ぎたいっちゅー話やろ」
「そないな話してへんわ!やっぱ聞いてへんかった!上の空...あ、七夕だけに?」
「中途半端に分かりづらいで、それ」
「今の流れやったらセーフやない?そんでうちが言うてんのは、せっかくの七夕やのに天の川見れへんくて残念っちゅー話」
「他所様の逢瀬覗こうとすな」
「せやから言い方!」
「大体、彦星らも下からえらい数の人間が見上げとったら嫌気さすんとちゃうか」
「なに言うてんの、天の川見る人らはみんなキラキラした顔してんで?彦星様も織姫様も嬉しいはずや!お星様が増えた思てはるかもしれへん」
また夢見がちなことを...と思いつつ、それをサラッと言ってしまえる純粋さは、間違いなく長所だ。
「...ま、あれや。天の川だけやったら別の日でよう見えるタイミングあるやろ」
「そやけど...七夕やから意味あるのに...」
「ええんちゃうか別に。当の本人らはちゃんと逢うとる事実は変わらへんやろ。人のこと気にして上ばっか見とったら自分の大事なもん掴み損ねんで」
「あんた急にええこと言うてどないしたん?天の川で心洗ったん?」
「お前を星にしたってもええねんで」
「ぎゃっ!もげる!頭もげる!」
「天の川見たいんやろ?ここよりだいぶ近くで見れんで」
「見たいとは言うたけどなりたいとは言うてへん!」
別に本気で怒ってはいないし、そろそろ本当に近所迷惑で通報されかねない為、一応の謝罪の言葉が出てきたところで解放する。
「うー...天の川は見れへんし頭掴まれるし暑いし...」
「後ろ二つは自己責任やろ」
「否定はせんとく...」
「肯定せぇや」
「うちにもプライドがあんねん」
「ここで掲げるもんちゃうやろ」
くだらない雑談を続けているうちに、もう家まで目と鼻の先の距離。
ついぞ、星空に川を捉えることは叶わなかった。隣にいる幼馴染を散々窘めておいて、結局は自分も今日この日に特別な星空を見上げたかったのだと思い知らされる。
「送ってくれておおきに。また「旧暦」...え?」
「旧暦でもええんやったら七夕に見れるんちゃうか。8月まではよう見えるらしいで、天の川」
「え、あ...うん?」
「新月ドンピシャちゃうけど、今日よりは月も出とらんやろ。天気は知らん」
「え、え?励ましてくれとんの?」
即、というか否定はしない。
気を落とす様子に感化されてしまったのは事実。旧暦なんて、敬語以上に普段使いしないワードを持ち出す程には。
「で、見るんか見んのかどっちや」
「...見る!」
ああ、たしかに彼女の言う通り、キラキラした顔で見上げられるのも悪くない。
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