教師はツラいよ
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「なんですかこの状況...ピョン」
なにって上田のためにセッティングした告白タイムだよ。
ぶっちゃけ己が心の安寧を護らんと画策した末のもんだけど、わざわざ数学準備室に呼び出して内側から鍵かけて誰も入れないようにまでしたんだぞ。
......ここだけ聞くと犯罪っぽいな。
「上田が深津に話があるそうだ。俺のことは気にするな。壁とでも思っててくれ」
「壁はこっちガン見しないピョン」
「お前ガン見されんの慣れてるし掲示物貼ってる画鋲が目っぽく見えてると思い込めばなんとかなる」
「ならねーよ」
「おっと語尾がフェードアウトしてるぞ」
「まだ語尾なし聞いたことなかったのに...許せない」
「あれ待って俺今総攻撃受けてる?」
片方からマジもんの殺気を感じる。
「そんなことより...ピョン。話ってなんだピョン」
「頑張れ上田!」
「なんで壁が口利いてるピョン」
「壁は黙ってて」
「ごめんなさい」
え、俺めっちゃ尽力してんのに......最近の若い奴らは分からん。
いや俺もそんな歳いってないけど!まだ26だけど!
「深津君」
「ピョン」
「私の気持ち、過剰な程伝わってると思うけど」
「自覚あ「「黙ってろ壁(ピョン)」」...ごめんて」
「24時間365日深津君のことばかり考えちゃうの」
「ピョン」
「どこに居てもなにをしてても、ずっと」
「ピョン」
「そろそろ監禁しちゃいそうなくらい」
「ピョン」
「そこは拒否してもいいと思うぞ、深津」
「深津君」
「ピョン」
あ、ついに無視された。二人の世界ってやつだな。
......俺はなにを見せられてるんだろう。
まあけど、壁だし怒られるよりマシか、壁だし。
「私の深津君になってくれませんか」
「いいピョン」
俺に言ってたのまんまじゃねーか。
そんなんで良い返事もらえるわけ......って、えっ?
「いいのかよ?!」
「そう言ってるピョン」
「だって 上田だぞ?!見た目と頭は良いけど中身ヤバめの上田だぞ?!」
「先生それアウトピョン」
「しまった本音が...つーか上田静かだn......ってなんて顔してんだお前」
おおよそ人前でして良い顔じゃないぞ、おい。
ニヤけてるとか惚けてるとかじゃなくて、こう、艶っぽ.........自重しよ。
「あーっと......まあ、良かったな、上田」
「嬉しい...これで堂々と深津君に愛を伝えられる...」
「それ今までもやってたくね?」
「抱きしめるのもキスもセッ「待て上田それ以上はやめとけ」...やだ、私としたことがはしたない」
珍しく素直に聞き入れたのは恋愛成就の効果か知らないが、とにかく目的は達成された。
あーーー、良かった............めっちゃ疲れたけど。
「「...先生(ピョン)」」
おーおー、嬉しそうにしちゃって、って深津の方はよく分からんが...多分そうだろ、雰囲気的に。
声揃えてお礼でもってか?かわいいとこあんのな。
「なんだ?」
「「壁失格(ピョン)」」
「もうお前ら嫌い」
「冗談だよ、先生」
「ピョン」
訂正、全然かわいくねーわ。深津の性格やっぱ上田といい勝負だわ、相性ピッタリ。
はあ、ったく......。
ハラスメントで訴えられかけたり、壁になって...いやなりきれなくて罵倒されたり、リア充誕生を見届けたり......その他いろいろと問題児(仮)に振り回され諸々犠牲にした気もするが、これでやっと穏やかになる。
「どーぞお幸せに、生意気なガキ共」
似た者同士の生徒達よ、おめでとさん。