教師はツラいよ
name change
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「なあ深津よ」
「なんですか、ピョン」
「上田のことで相談があるんだが」
「断るピョン」
当人がダメなら唯一言うことを聞かせられる相手に頼もうと思ったが......即答せんでもよかろうに。
上田に気を取られて忘れてたけど、こいつもなかなかクセ強いんだよな。
だがあいつに比べればなんてことない。
「そうか聞いてくれるか」
「言ってないピョン」
「どうやったらあいつ改善出来る?下手にお前と離すと著しく成績が下がる可能性あるしさぁ」
「先生のその強引さは上田に匹敵するピョン」
「嬉しくねーなそれ......あ、もう一つのクラスに移すとかどうよ?」
「却下ピョン」
「えっなんで?」
「前にその状況になった時、黒板に写真を貼られたピョン」
「お前の?」
「ピョン」
「それはその...お気の毒に」
「下手な罰ゲームよりキツいピョン」
「つーか担当した先生もよく許可したな」
「工業高校の教師は基本女生徒に甘いうえ、上田は愛嬌あって教師ウケも良いピョン」
「俺には全然だけどな」
ホントあいついろんな意味ですげーな。
あれだけ深津ばっか見といて授業内容は把握、必然的にテストもクリア、提出物も停滞することもない。もちろん、あいつ自身が言ってたみたいに授業妨害されたことだってない。(まあ深津は被害を被っているかもしれないが)
授業中のあの姿さえ見なければ大変模範的な生徒だわな。
......ん?そういや、
「深津はどうなわけ?」
「なにがですかピョン」
「上田のこと。あんだけアピールされてんのに一貫してスルーじゃん」
ストーカーもときでもあんだけルックス良くて自分に従順なら悪い気はしないだろうに。
「ノーコメント、ピョン」
「えー聞かせろよー」
「それ以上はパワハラとみなすピョン」
「ごめんなさい」
悪ノリした俺も悪いけどその脅しはやめてほしい。
てかなに、ハラスメントでの脅し文句が流行ってんのかこいつら思考回路が似てんのかどっちなん?
「先生」
「上田?どうした」
「さっき深津君と私の話してたでしょ」
「聞いてたのか?」
「深津君を尾行してたら偶然ね」
「それもはや偶然じゃねーよ必然だろ」
「細かいこと気にしないでよ」
「細かくはねーけど聞いてたんなら話が早い。お前どうしたらちゃんと授業受けるんだ?」
「深津君が私と付き合ってくれたら」
「付き合ったら付き合ったで舞い上がって余計酷くなんねーだろうな?」
「そこは線引きちゃんとする」
「全然説得力ねーよ」
「大丈夫、”私の深津君”になってくれたら心に余裕が出来るから」
「なら早く告れよ」
「恥ずかしい」
「おまっ...あんだけ好意アピールしといて恥ずかしいとかあんの?」
「うら若き乙女だから。先生と違って」
「ちょいちょい俺のことディスるのやめて?俺まだ26だから」
「自分でまだ〇歳〜とか言ってる大人はみんな若さに囚われてる」
「やめろ真理に気づきそうなこと言うな」
的確に急所を突かれた、効果は抜群。
若者こわい。
「ちなみにだが...万が一振られたらどうするんだ?」
「今まで通りだよ」
「ホントか?深津の命狙ったり深津の友達の命狙ったり深津に近づく女子の命狙ったりしないか?」
「私のことなんだと思ってんの?」
「深津狂のやばい奴」
「急に褒めないでよ」
「褒めてねーしそーゆーとこがやばいんだよ」
「まあそんなことより」
「そんなことじゃねーよ」
「深津君の命は狙わないよ」
「そうか......いや待て、深津以外の奴は?」
「はぁ、深津君...」
「おいスルーすんな!」