昼下がりに奇妙な会を。
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「なんでオレまで...」
「悪い、あそこで声をかけたのが運の尽きだったな...」
「慰めてんのか突き落としてんのかどっちですか、それ」
完全に貰い事故である彼に、松本は申し訳さを覚えつつ、仲間が出来たことにこっそり安堵した。
ひとまず、彼のおかけで考案者と協力者が悩み続けるだけの状況から抜け出せたのだから。
「...上田、いくぞ」
「うん!」
「沢北」
「栄治」
「松本?」
「稔」
「深津?」
「大好き!」
「...そうか」
「なに諦めてんすか!松本さん!」
残る懸念といえば、折角の打開策も思うように進んでいないことだろう。
「なにしてんだ、そんなとこで」
さて、再びスタート地点に戻ってしまったところで新たな救世主が登場した。
頼れる男、河田雅史である。
「河田!」
「河田さん!」
「うおっ、なんだ.....沢北はさておき松本まで」
「なんでオレだけディスられるんすか」
「別にディスってねぇ、おめーが勝手にそう思っただけだべ」
「ちょうど良かった、河田も協力してくれない?」
「協力?なにをだ?」
「ああ、実はな...」
簡単な経緯を聞いた河田は一瞬怪訝な顔をしたものの、なんとこの奇妙な会への参加を承諾した。
「オレと松本さんは撃沈しました」
「必然的に河田の番だから、よろしくね」
「いきなりか......下の名前は?」
「奈緒子」
「「そっちじゃないだろ(っすよ)」」
「仕切り直しだ。こいつのフルネームは?」
「沢北栄治」
「その隣」
「松本稔」
「んじゃ、これはなんて読む?」
「深津一成」
「「えっ」」
「ん?」
「...今、呼べてなかったか?」
「ですよね...」
「紙面上に書いてあってフルネームならいける!」
「そういうのは先に言ってくれ...」
「ごめん」
「てか、河田さんはなんで深津さんのフルネーム書かれた紙持ってんすか」
「さっき預かったんだよ。届けに行く途中でお前らに捕まってな」
「すまんな...」
「気にすんな。お前は巻き込まれた側だろう、松本」
「オレもっすよ!」
「全員失礼!」
「ま、まあとにかく、一応目的は達成したんじゃないか?」
「右に同じく!」
「それより、そろそろ昼休みが終わる」
河田の発言と同時に鳴り始めた予鈴が、言葉の説得力を強化する。
「わ、急がないと...3人とも、協力ありがと!」
「どういたしまして。じゃ、失礼します」
「オレも。またな」
「また」
「またね。よし、私達も急ご......あっ」
「どうした?」
「次回の開催日時伝えるの忘れた」
「またやる「なにか言った?」...いや」
「いつが良いかなぁ」
「...ほら、予鈴鳴ったんだから急ぐぞ」
「うん」
突拍子のない始まり方をした奇妙な催し事の終わりは、どうやらまだまだ先らしい。