これは正夢ですか?
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(...ええい、もうヤケだ!)
いずれにしろ、今は答えるしか道がない。
「...夢の中でもこんな風に深津とお話ししてて」
「そうかピョン」
「えと、今と同じで教室で向かい合ってて...」
「そうかピョン」
「会話の内容はうろ覚えなんだけど...」
「そうかピョン」
「あ、でもね、すごく楽しかったよ!」
「そうかピョン」
「うん、そう......い、以上です」
「ダウトピョン」
「えっ」
「今の内容で言い淀む上田じゃないピョン」
事実を述べつつ、気持ちが伝わらない程度にぼかしたと言うのに、あっさりそれが全てではないことを看破される。
さすが深津、洞察力が高い。
「あ、ありがとう...?」
私は私で、尊敬と喜びが入り混じったまま、何故かお礼を疑問で返してしまう始末。
「解ったならとっとと吐けピョン」
「ひぇ...」
「早よしろピョン」
相手の圧力だか迫力だかに、再び投げやりな自分がサムズアップしながら消える幻覚が見えた。
「ふ、深津も......楽しいって言ってくれました...あ、あのその、夢「楽しいピョン」...え」
まるで自白でもするかのような、しどろもどろなセリフを遮ったのは、目の前にいる深津本人。
「これでも楽しんでるつもりピョン」
幻聴ではなかったらしい言葉が、頭の中でこだまする。
「...本当?」
「ピョン」
「...私、うるさくない?」
「そこは肯定しきれないピョン」
「えっ」
「それでも...ピョン」
「う、うん...」
まど作業途中の状態で、今度は深津が手を止めた。
「楽しいのは事実だピョン」
二人だけの教室で、向かい合わせに腰掛けて、他愛もない会話をして、”深津と話すの楽しい!”なんて嬉しそうに笑う私がいて、“楽しいピョン”と独特な語尾もそのまま使って話す深津がいて。
...ああもしかして、今見ているこの景色が夢の中なのかもしれない。
そう思ってしまう程、あの日の夢にそっくりだった。