さよなら悪夢、こいこい吉夢
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古井戸付きの廃屋と種類不明のクマ、謎の能面集団に映画なんかで見覚えのある恐竜。
以上が目下の光景になるが......うん、100%夢だな、これ。
そうでないなら、今すぐ神や仏に祈りを捧げなければならない状況すぎる。捧げたとて好転はしなさそうだけど。
さて、何故ここまで冷静なのかと言うと、これまでに上記のもの達が夢に登場したことがあるから。
どれもこれもストレスなどで弱っている時に度々見る悪夢達、嫌な意味で圧倒される。なにもオールスターで押しかけることないじゃないか。
ちなみに、この夢は悪夢であって明晰夢ではない。自覚があるから半分くらいは明晰夢かもしれないが、コントロールは出来ないのだ。多少なりと思考を巡らす以外、完全に無力。
おまけに、エンカウント=終了ではなく、ループするという鬼畜仕様。まだ今回は試していないけれど、経験上これまでと同じだろうしワンチャンを狙ってみようとも思えない。エンカウントなんてのはあくまでマイルドな表現、つまりは物理的な人生の終了。
もちろん、あくまで夢で現実とはリンクしていない...が、理解はしていても、じゃあいっか!となるほど豪胆な人間ではない。そもそも、そんなタイプの人間はこんな夢見ないと思う。
ああ、困った。
この手の悪夢から抜け出す手段は未だ不明で、毎回何度かのループを経て急に目覚めるのがパターン化している。運が良ければ短時間で解放されるかもしれないし、反対に自由の効かないこの空間で終わりの見えない隠れ鬼が延々と続くかもしれない。
ほらもう、今も気づいたら場面転換してる。さっきまでギリ敷地外にいたはずなのに、よく分からない部屋のクローゼットに隠れて......いや、待って。
なんかここ、見覚えあるような。
「...前、住んでたとこだ」
クローゼット内から分かる理由は省略させてもらう。夢の中のことまで細かく説明していられない。なんとなくだ、なんとなく。
とにかく、悪夢オールスターに遅れをとらない場所なのはたしか。そのうち元カレまで参戦してきそうで嫌になる。
「...ったく、非現実的な空間に無駄なリアルを混ぜないでよね、夢だからって劇物精製していいと思ってない?人の脳の仕組みって謎すぎ」
コントロール不可なのに喋りすぎだと思われそうだが、自分の意思とは無関係なんだな、これ。
でなければ、地獄の隠れ鬼の鬼達に見つかるかもしれないリスクの中、好きで独り言を呟き続けたりしない。まあ、本音こそ入りまくってはいるけど...あ、ちょいちょい冷静に考えてる部分はスルーでお願いします。
だってこれ、夢だし。
