Case1
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園子の家の別荘の山荘で起きた殺人事件からしばらく経った。園子の姉の綾子さんは自身の友人が惨殺されてしまい、酷く落ち込み寝込んでいたが漸く回復してきたようだ。もう大学院にも顔を出せるようになったんだとか。
私は家の手伝いのために蘭達と一緒に行くことができなかったけど、これは寧ろ行かなくて正解だったかもしれない。
何はともあれ、三人が無事で本当に良かった。
「でも、事件解決したのも高橋さんが自首したのもみんな園子の名推理のお陰だね!」
園子が?
不思議に思って園子を見るも、園子は一瞬驚いた表情を浮かべた。
「あら、まだとぼける気?格好良かったよ、園子の探偵ぶり…」
「まぁね!私に掛かればあんな事件ちょろい!ちょろい!新一君や蘭のお父さんなんて目じゃないわ!
これからはこの名探偵鈴木園子の時代よー!!」
園子はそう言いながら高笑いを浮かべるが、残念ながら園子は頭の回転が速かったり、状況判断が的確にできる人じゃない。よく人を見ている子ではあるけれど。はっきり言えば、新一君のような探偵には向かない人物とも言える。園子と蘭だったらまだ蘭の方が探偵になれる確率はずっと高い。
となれば犯人は一人しか居ない。
「コナン君、園子に麻酔銃使ったでしょ」
こっそりとコナン君に尋ねると、コナン君は引き攣った笑みを零した。やっべー、というその表情は自首しているようなものだ。
博士は最近、子供になってしまったせいで満足に動くことができないコナン君のために蝶ネクタイ型変声機やら時計型麻酔銃やら色々と道具を与えているらしい。だがそのせいでコナン君は動きすぎて蘭に疑われる始末だ。
もう少し自重してほしい。私はいつもヒヤヒヤさせられっぱなしだ。
「コナン君、麻酔銃はなるべく使っちゃ駄目って言ったじゃない」
「だ、だって…」
小学1年生のような可愛らしい仕草で伺ってくるコナン君だが、本来は高校生だ。高校生がかわいこぶったところでそれが通用するわけがない。
「だってじゃないでしょ」
「わ、わりぃって!!」
コナン君の頬を引き伸ばす。コナン君はぺちぺちと私の手の甲を叩いた為、仕方が無くコナン君を解放する。コナン君は引っ張られた頬を擦りながらジト目で睨んできた。
「何?」
ジトリ、と睨み返すとコナン君は慌てて目を逸らした。
「ねぇさくら、あんたも行くわよね?」
「え?」
突然振り返った園子に疑問の声を上げる。園子はまた話を聞いていなかったのかと眉を釣り上げた。
「ご、ごめん…」
申し訳なくて謝ると、園子はビシリとさくらを指さした。
「あんたも参加決定ね!!今度の日曜日、駅前のカラオケボックスの前に7時集合だから!!」
「え」
私に当然拒否権などあるはずもなく。バイトの予定もなかった私は参加することになった。