ミツメ外伝 海賊達の小休止
「うわー!」
マツリの目の前には、見たことがない生き物がいた。
四つ足の若草色の毛に覆われ、鼻先にちっちゃなツノが生え、愛くるしい目をしている動物。
理想郷への道を模索し続ける海賊達一行が食料調達の為に寄った島、そこでとある動物に遭遇していた。
「大きい…この子はなんていう生き物なんですか?」
「これは、ライディーっていう乗り物用の生き物だな、観光用にここにいるらしい。」
看板を見ながら、近くにいた船長が答えた。
「乗り物用…ですか?」
「割と広い島にいるんだ、普通の乗り物より断然早いし、利口なやつだぞ。」
「へぇ…。」
「お嬢さん、乗ってくかい?」
ライディーの持ち主らしい人物が話しかけてきた。
「時間制だが…1時間貸し出しならこのくらいだ。」
「えっと…。」
「初めてなんだろ?ガーナと一緒に乗ってこい。」
「マツリ、一緒に乗ろう!」
「…うん!」
ガーナは生き物と会話ができるので、難なく動物を乗りこなせる。
二人は先にライディーに乗り、少し説明を受けて走って行った。
大人四人は…
「…じゃあ、俺らは。」
「ここら辺で待ってた方がいいでしょ。」
ノイとメソドは動物には乗れない。
しかし。
「何してんだ、乗るぞ?」
「早くー。」
船長、元冒険者。サナ、元お坊ちゃん。
一時期、高貴な暮らしをしていた二人は乗れる。
あと無駄に絵が映える。
「「…………………。」」
「いや、違うなサナ…こういう時はだな。」
「あっ、そうね船長…。」
二人はくるりとノイとメソドの方に手を差し出した。
「「いざ共に行きましょう、姫君。」」
「うっぜぇ、何が姫だ。」
「船長、自分のクマとってから言ってください。」
料金はもう払ってしまったとの事で、二人は渋々ながらその誘いと動物に乗るしかなくなってしまった。
果てしない旅路、理想郷はいまだ輪郭を見せず、彼等の前に明確なゴールさえ見せてくれない。
それでも、たまにはこういった小休止の時間が彼等には必要だった。
マツリの目の前には、見たことがない生き物がいた。
四つ足の若草色の毛に覆われ、鼻先にちっちゃなツノが生え、愛くるしい目をしている動物。
理想郷への道を模索し続ける海賊達一行が食料調達の為に寄った島、そこでとある動物に遭遇していた。
「大きい…この子はなんていう生き物なんですか?」
「これは、ライディーっていう乗り物用の生き物だな、観光用にここにいるらしい。」
看板を見ながら、近くにいた船長が答えた。
「乗り物用…ですか?」
「割と広い島にいるんだ、普通の乗り物より断然早いし、利口なやつだぞ。」
「へぇ…。」
「お嬢さん、乗ってくかい?」
ライディーの持ち主らしい人物が話しかけてきた。
「時間制だが…1時間貸し出しならこのくらいだ。」
「えっと…。」
「初めてなんだろ?ガーナと一緒に乗ってこい。」
「マツリ、一緒に乗ろう!」
「…うん!」
ガーナは生き物と会話ができるので、難なく動物を乗りこなせる。
二人は先にライディーに乗り、少し説明を受けて走って行った。
大人四人は…
「…じゃあ、俺らは。」
「ここら辺で待ってた方がいいでしょ。」
ノイとメソドは動物には乗れない。
しかし。
「何してんだ、乗るぞ?」
「早くー。」
船長、元冒険者。サナ、元お坊ちゃん。
一時期、高貴な暮らしをしていた二人は乗れる。
あと無駄に絵が映える。
「「…………………。」」
「いや、違うなサナ…こういう時はだな。」
「あっ、そうね船長…。」
二人はくるりとノイとメソドの方に手を差し出した。
「「いざ共に行きましょう、姫君。」」
「うっぜぇ、何が姫だ。」
「船長、自分のクマとってから言ってください。」
料金はもう払ってしまったとの事で、二人は渋々ながらその誘いと動物に乗るしかなくなってしまった。
果てしない旅路、理想郷はいまだ輪郭を見せず、彼等の前に明確なゴールさえ見せてくれない。
それでも、たまにはこういった小休止の時間が彼等には必要だった。
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