第2章
「お馬鹿。」
事の詳細を聞いたサナがノイに発した一言がこれだった。
「前々も言ってるのに、例え今晩のおかずが欲しかったからってその空気の読めなさはどうにかならないのかしら。」
「さ、サナさん…大丈夫ですよ。」
「いや、マツリ全然大丈夫そうに見えないよ。」
ガーナが指摘した通り、少し…いやかなりしょげている様子で自分が絵を描こうとしていた魚群の一匹だった焼き魚をつついていた。
「人間のモデルならまだしも、自然が絵のモデルだとその同じ光景に巡り合う確率を考えるとなー。」
「…う。」
「あとあれだよな、芸術って難しいからよく分からんが巡り合えた感動も一緒に描く事が出来るのは最初だけだよなー。」
「あう。」
「船長、止めを刺さないの。」
サナが慰めるようにマツリの頭を撫でたが、マツリの落ち込みは未だ癒えているようには見えない。
「わ、悪かったな…。」
「遅いわよ。」
「いっ、いえ、あたしも描きたいから捕らないでって言ってませんでしたし、それに食料が無かったのはしょうがな」
「マツリ、そこは怒らなきゃいけない所だよ!」
怒るというよりも落ち込んでいるマツリを見て、サナはうーんと唸った後に船長に確認する。
「船長、次の目的地って…あるかしら?」
「あ?…うーん、確かあったような気はするが。」
「…分かったわ。」
返事は曖昧なものだったが、サナはそれに微笑みを返すとノイに言葉を放った。
「マツリちゃんが許すにしろ、わたし的に許せないから~…ノイちゃん、罰を受けてもらうわね♪」
