第19章
「海のなかだから、おくりものあげたくても濡れちゃうからむずかしいね…。」
それでも自分の持っていた宝物から綺麗な貝殻や石を集めて小さなブレスレットを贈ろうと一緒に作っていたマツリにガーナは話す。
二人でお揃いの物を作ったあの経験から、時折二人はこうやって工作をする様になったので、その手際は前より早くなっている。
「かわいいものあげても大丈夫かなぁ…。」
「本人にかわいいって言わなければ大丈夫だと思うよ。」
不安そうにするガーナにマツリはにこりと笑い掛けるが、その時今日の朝ご飯を持ってきた時に彼から話し掛けられた事を思い出し少し考えてしまう。
「―マツリ、だいじょうぶ?」
何となく察したガーナが声を掛けるも「…うん。」と答える彼女の顔は複雑な様子だった、それもそのはずで。
『マツリさん、ボク…ミツメ族?の事は分からないけれど、陸地が見えない島を見た事があります。』
きっかけは先日の海賊との抗争だった。
敵側の船に乗り込む為、小舟を船長事透明にしたマツリの幻術を見てふいに思い出したとルルゥが話してくれたのだ。
『海の下から見ると確かにあるのに、海面に上がると全く見えないんです。』
人魚の自分では気になっても陸に上がれないので調べる事も出来ず気味が悪い島だと思っていたが、もしマツリが使う様な術を使っているのであれば合点が行くと教えてくれた、しかし思っても見ない情報提供にマツリは聞き終わった今でも動揺を隠せないでいた。
しかも彼が言うには、件の渦潮の海流から程近い場所にあるらしい。
念の為船長にも確認してみたが、やはり見えないからか地図には描かれていないと返された。
『―行く?』
もしかしたらミツメ族の事や理想郷の手掛かりがあるかもしれない、止めてもきっと行く事になると思いながらもルルゥの話を聞いた船長はマツリに選択を迫る、答えは勿論。
「大丈夫…答え合わせの時が来たって、そう思っているから。」
不安が無い訳では無い、雁字搦めに封じられた中身も分からない箱を開ける様なものだろう、それでも彼女は決断する。
「行く、あたしが生まれたかもしれない見えない島に。」
ガーナはマツリと―ずっと無言を貫いているミツメを見て「…分かった。」と返した。
それでも自分の持っていた宝物から綺麗な貝殻や石を集めて小さなブレスレットを贈ろうと一緒に作っていたマツリにガーナは話す。
二人でお揃いの物を作ったあの経験から、時折二人はこうやって工作をする様になったので、その手際は前より早くなっている。
「かわいいものあげても大丈夫かなぁ…。」
「本人にかわいいって言わなければ大丈夫だと思うよ。」
不安そうにするガーナにマツリはにこりと笑い掛けるが、その時今日の朝ご飯を持ってきた時に彼から話し掛けられた事を思い出し少し考えてしまう。
「―マツリ、だいじょうぶ?」
何となく察したガーナが声を掛けるも「…うん。」と答える彼女の顔は複雑な様子だった、それもそのはずで。
『マツリさん、ボク…ミツメ族?の事は分からないけれど、陸地が見えない島を見た事があります。』
きっかけは先日の海賊との抗争だった。
敵側の船に乗り込む為、小舟を船長事透明にしたマツリの幻術を見てふいに思い出したとルルゥが話してくれたのだ。
『海の下から見ると確かにあるのに、海面に上がると全く見えないんです。』
人魚の自分では気になっても陸に上がれないので調べる事も出来ず気味が悪い島だと思っていたが、もしマツリが使う様な術を使っているのであれば合点が行くと教えてくれた、しかし思っても見ない情報提供にマツリは聞き終わった今でも動揺を隠せないでいた。
しかも彼が言うには、件の渦潮の海流から程近い場所にあるらしい。
念の為船長にも確認してみたが、やはり見えないからか地図には描かれていないと返された。
『―行く?』
もしかしたらミツメ族の事や理想郷の手掛かりがあるかもしれない、止めてもきっと行く事になると思いながらもルルゥの話を聞いた船長はマツリに選択を迫る、答えは勿論。
「大丈夫…答え合わせの時が来たって、そう思っているから。」
不安が無い訳では無い、雁字搦めに封じられた中身も分からない箱を開ける様なものだろう、それでも彼女は決断する。
「行く、あたしが生まれたかもしれない見えない島に。」
ガーナはマツリと―ずっと無言を貫いているミツメを見て「…分かった。」と返した。
