第19章
元々自分を拉致した人間達の元に顔を見せる事になって、ルルゥは顔を険しくさせる。
それは、自分を不幸にしたという思いもあるだろうが、その指先は微かに震えていて相手が弱体化している状態でも恐怖を持っている事が伺えた。
「大丈夫。」
意図的に避けてはいたものの、サナの対応は前と変わらない。
一瞬その一言にどきりとするものの、一度呼吸を整えて少年人魚は「はい。」と返事をする。
「君を攫ったのは、コイツ等で間違いない?」
船長の問いにルルゥは強く頷く。
「はい、そうです。」
「んじゃ…宝を盗らない代わりに情報は貰わないとね。」
船長は今度、海賊達のリーダーに話を振る。
「この子をどこで捕まえたんだ?」
ルルゥに聞いてはいたものの海中と海面では場所が分からず、とりあえず彼の記憶だけで元の住処を探していた海賊達は確かな情報を求めていた。
「あぁ?…憶えてねぇ。」
「ふーん、じゃあ捕まえた奴は?」
しらばっくれているのか不明だが、本当に分からない可能性もあると思い他の仲間に聞く。
「アイツじゃねぇの?…ほら、そこで気絶してる奴。」
男に言われた通り一人だけ寝ている海賊がいてルルゥにも確認を取ってみると確かに顔に覚えがあるとの事で、船長がメソドに気付け薬を持ってないか確認し、持っているとの事ですぐに伸びている男にそれを嗅がせた。
「………ッくせぇ!」
「意識取り戻しました、船長。」
メソドが持っていた薬はいわゆる嗅ぎ薬で強い匂いによって意識を取り戻させるので、どうしても刺激臭がする。
「おはよう早々にごめんね、人魚くんと会った場所の事覚えてる?」
「え、は…え?」
恐らく気絶させたのは船長だが、今の状況を飲み込めておらず周りをきょろきょろしていると「早く答えろ。」とばかりにサナやノイ、マツリが各々相手の海賊達にそれぞれの武器を突き付けてきて仲間達から悲鳴が上がる。
「おい、ぼさっとすんな答えろ!」
「は、はひぃ!!…えっと確かぁ…。」
やはり起きたばかりで口も頭もだいぶ回っていない様子だったので、しょうがないと船長はルルゥの顔をその海賊に見せた。
「あぁ!このかわい子ちゃんなら、渦潮が多い場所で網引っ掻けて捕まえたよ。」
空気が冷える。
すぐにその後の展開を悟った暁星海賊団は捕まえていた海賊達を見捨ててルルゥの後ろへ移動した。
何だ何だと明らかにこれまでと違う対応に戸惑う海賊達、そこに。
「ボクは、男だーーーーーッ!!!!!」
人魚の咆哮は彼等の鼓膜を破き、それどころか船の外…海まで体を吹っ飛ばした。
それは、自分を不幸にしたという思いもあるだろうが、その指先は微かに震えていて相手が弱体化している状態でも恐怖を持っている事が伺えた。
「大丈夫。」
意図的に避けてはいたものの、サナの対応は前と変わらない。
一瞬その一言にどきりとするものの、一度呼吸を整えて少年人魚は「はい。」と返事をする。
「君を攫ったのは、コイツ等で間違いない?」
船長の問いにルルゥは強く頷く。
「はい、そうです。」
「んじゃ…宝を盗らない代わりに情報は貰わないとね。」
船長は今度、海賊達のリーダーに話を振る。
「この子をどこで捕まえたんだ?」
ルルゥに聞いてはいたものの海中と海面では場所が分からず、とりあえず彼の記憶だけで元の住処を探していた海賊達は確かな情報を求めていた。
「あぁ?…憶えてねぇ。」
「ふーん、じゃあ捕まえた奴は?」
しらばっくれているのか不明だが、本当に分からない可能性もあると思い他の仲間に聞く。
「アイツじゃねぇの?…ほら、そこで気絶してる奴。」
男に言われた通り一人だけ寝ている海賊がいてルルゥにも確認を取ってみると確かに顔に覚えがあるとの事で、船長がメソドに気付け薬を持ってないか確認し、持っているとの事ですぐに伸びている男にそれを嗅がせた。
「………ッくせぇ!」
「意識取り戻しました、船長。」
メソドが持っていた薬はいわゆる嗅ぎ薬で強い匂いによって意識を取り戻させるので、どうしても刺激臭がする。
「おはよう早々にごめんね、人魚くんと会った場所の事覚えてる?」
「え、は…え?」
恐らく気絶させたのは船長だが、今の状況を飲み込めておらず周りをきょろきょろしていると「早く答えろ。」とばかりにサナやノイ、マツリが各々相手の海賊達にそれぞれの武器を突き付けてきて仲間達から悲鳴が上がる。
「おい、ぼさっとすんな答えろ!」
「は、はひぃ!!…えっと確かぁ…。」
やはり起きたばかりで口も頭もだいぶ回っていない様子だったので、しょうがないと船長はルルゥの顔をその海賊に見せた。
「あぁ!このかわい子ちゃんなら、渦潮が多い場所で網引っ掻けて捕まえたよ。」
空気が冷える。
すぐにその後の展開を悟った暁星海賊団は捕まえていた海賊達を見捨ててルルゥの後ろへ移動した。
何だ何だと明らかにこれまでと違う対応に戸惑う海賊達、そこに。
「ボクは、男だーーーーーッ!!!!!」
人魚の咆哮は彼等の鼓膜を破き、それどころか船の外…海まで体を吹っ飛ばした。
