第2章
「今回の俺らのターゲットは…コイツだ。」
メソドがテーブルに広げたのは、茶色の紙に人物の写真が印刷されその人物の名前らしき字が大きく印刷された・・・いわゆる、指名手配犯が記載された紙だった。
「名前はカルエ、中肉中背の中年の男性で“紅蓮の鬼”という集団を率いて窃盗、暴行、それに誘拐して人身売買も行っている奴だ。」
「“紅蓮の鬼”?」
「有名な犯行集団よ、でも同じように名乗る輩が増えてからどれが本物なのか分からなくなったのよねー、たぶん今回も偽物だと思うけど。」
「…で、その偽物は本当にこの島にいんのか?」
「そこらへんは間違いないと思うよー。」
そこで呑気な声が入ってきた。
「…昼寝はお終いかしら、船長?」
「怒んないでよー、なんかそろそろ出番な気がして」
「お呼びじゃないです、ゆっくり永眠してて下さい。」
「メソドきゅん、きびしー。」
「…そんで何でこの島にいるって言えるんだ?」
わざとらしく顔を尖らせた船長を顰め面で見ていたノイは1つ息を吐いて話の先を促した。
「うん、まず朝の時に皆より先に島に入って散歩していたんだけど。」
「そういや、朝食の時にいなかったな。」
「そういやって…。」
「いや~船長は勝手にいなくなること多いし自業自得ね。」
サナは頷き、メソドもノイも非難するような目線を送ってくるので、船長は両手を挙げて降参した。
「あーあー、すみませんでした…で、その時に島民の皆様の住宅街うろうろしてたら皆戸締りしっかりしてて、人っ子一人いなかったんだよね。」
「それは…島民がしっかりしてる人が多いからじゃない?」
「いんや、あと…見回りの人が多いくらいいたし…何より行方不明の子どもについての貼り紙が…」
そこで、サナが片眉を上げた。
「行方不明の…子ども?」
「どした?」
「…船長、行方不明の子どもって条件が一致することとか無かった?」
「そういや……あっ。」
船長が手配書を手に取ると、納得したようにサナの顔を見た。
「…なるほどな。」
「は?」
「何がですか?」
分からないままでいるメソドとノイに船長はこう言い放った。
「被害者は少女がほとんどだ、他の島民は防犯しっかりしていて隙がねぇ…余所者でこの情報も耳にしていないあの2人が狙われていてもおかしくないぞ。」
