第19章
マツリに指摘されて、ルルゥは先日のやり取りを思い返しそのままを話し始めた。
それは、髪を切られながら見た目以外で男らしさを上げる方法を聞いていた時だった。
「うーん、眉毛を剃ってみても良いし、二の腕の筋肉を鍛えるだけでも男らしさは上がると思うけど…やっぱり言葉遣いや自信を持つ事かしら。」
一部の条件は難しいと感じつつもルルゥは具体的にどうすれば良いのかおずおずと聞く。
「自信ってどうすれば…?」
「ちょっと強い言葉を使うとね…貴方ハッキリ言ってだいぶなよなよしい雰囲気出ているわよ。」
ズバリと言われてルルゥは自覚していても、他人に言われた事で改めてその言葉が胸に突き刺さる。
「…うぅ。」
「でも、貴方はそれを克服しようと家出をした訳でしょう?」
茶化す訳でも無く、ただその顔は真剣で他人事として自分の事を考えているとは思えないものだった。
「こうして失敗したけれど、ここから学べる事もあるわ…あとどれくらいで貴方の故郷へ辿り着けるか分からない、でもこれからどう生きていくかの指針を考える時間を得る事が出来た。」
「これから…どう、生きていくか。」
そうよ、と美形は静かに頷く。
「これに懲りて家族の皆の言う通り家に籠って守られて過ごすのか、自分の無力を認めて強くなる様努力するのか…」
「強くなりたい!」
サナの言葉には続きがあった様だが、ルルゥは前のめり気味に自分の意見を口にすると、それまでの小さな声から大きな声になった事で驚き言葉を止めたサナが笑い出す。
「―なら、貴方が持っている武器を磨く事ね。」
船長達から聞かされていたルルゥの武器である声…その一端を肌で感じた美形は助言する。
大体の髪を切り終わり後は剃る部分だけに差し掛かった時、ルルゥは口を開いた。
「ボク…ずっと、家族…女の人に囲まれて過ごしていて、自分の意見が尊重される事あまり無かったんです。」
一番年下だし…と肩をすぼめて話す彼に、サナはなるほどと心の内で零す。
(どんなご家族かは知らないけれど、女の子だらけじゃ男の子の肩身も狭いわよねぇ…。)
「でも…ここで、ボクも自分の気持ちを吐き出しても良いんだって…強くなりたいって思って良いんだって受け入れられて嬉しかった。」
「―そう。」
終わったわよ、そう声を掛けると美少年に良く似合う笑顔を向けられた。
「ボク、女の人にこれだけ良くして貰ったの初めて…ありがとうございます!」
弾けるようなその表情、これまで警戒心や鬱々とした顔しか見せてこなかったルルゥが見せる初めての無防備な顔。
しかし、それに見惚れながらも少年人魚が放った言葉をどう返そうかとその瞳は揺らいでいた。
それは、髪を切られながら見た目以外で男らしさを上げる方法を聞いていた時だった。
「うーん、眉毛を剃ってみても良いし、二の腕の筋肉を鍛えるだけでも男らしさは上がると思うけど…やっぱり言葉遣いや自信を持つ事かしら。」
一部の条件は難しいと感じつつもルルゥは具体的にどうすれば良いのかおずおずと聞く。
「自信ってどうすれば…?」
「ちょっと強い言葉を使うとね…貴方ハッキリ言ってだいぶなよなよしい雰囲気出ているわよ。」
ズバリと言われてルルゥは自覚していても、他人に言われた事で改めてその言葉が胸に突き刺さる。
「…うぅ。」
「でも、貴方はそれを克服しようと家出をした訳でしょう?」
茶化す訳でも無く、ただその顔は真剣で他人事として自分の事を考えているとは思えないものだった。
「こうして失敗したけれど、ここから学べる事もあるわ…あとどれくらいで貴方の故郷へ辿り着けるか分からない、でもこれからどう生きていくかの指針を考える時間を得る事が出来た。」
「これから…どう、生きていくか。」
そうよ、と美形は静かに頷く。
「これに懲りて家族の皆の言う通り家に籠って守られて過ごすのか、自分の無力を認めて強くなる様努力するのか…」
「強くなりたい!」
サナの言葉には続きがあった様だが、ルルゥは前のめり気味に自分の意見を口にすると、それまでの小さな声から大きな声になった事で驚き言葉を止めたサナが笑い出す。
「―なら、貴方が持っている武器を磨く事ね。」
船長達から聞かされていたルルゥの武器である声…その一端を肌で感じた美形は助言する。
大体の髪を切り終わり後は剃る部分だけに差し掛かった時、ルルゥは口を開いた。
「ボク…ずっと、家族…女の人に囲まれて過ごしていて、自分の意見が尊重される事あまり無かったんです。」
一番年下だし…と肩をすぼめて話す彼に、サナはなるほどと心の内で零す。
(どんなご家族かは知らないけれど、女の子だらけじゃ男の子の肩身も狭いわよねぇ…。)
「でも…ここで、ボクも自分の気持ちを吐き出しても良いんだって…強くなりたいって思って良いんだって受け入れられて嬉しかった。」
「―そう。」
終わったわよ、そう声を掛けると美少年に良く似合う笑顔を向けられた。
「ボク、女の人にこれだけ良くして貰ったの初めて…ありがとうございます!」
弾けるようなその表情、これまで警戒心や鬱々とした顔しか見せてこなかったルルゥが見せる初めての無防備な顔。
しかし、それに見惚れながらも少年人魚が放った言葉をどう返そうかとその瞳は揺らいでいた。
