第19章

ルルゥがイメチェンをした数日後、変わらない日常が訪れる…かと思いきや。
それは小さく、でも確かに変化が起きる。
「―マツリちゃん、これ。」
女子部屋だと集中出来ない為、リビング兼食堂でテーブルを借りて勉強を進めていたマツリに声が掛けられた。
「それ終わってからで良いから、ルルゥくんにこのおやつ届けて。」
「え、はい…。」
直前まで別の事を考えていた為、特に深く思わずそのお願いを受ける。
ありがとう、とだけ言ってすぐにその場を去ったサナの足音が完全に聞こえなくなった時、おやつを作ったノイが口を開く。
「なぁ、アイツ…最近避けてねぇか?」
突然出てきた疑問に「え?」とマツリは思わず裏返った声を出してしまう。
「避けるって…サナさんが?」
あれほど打ち解けていたのに、急にそんな対応になるだろうかとマツリは思い返してみるが、確かにノイが言う通り最近はガーナと自分だけでルルゥに話し掛けに行く事が増えた様な気がする。
「食いモンの説明が要る時は俺も行ってたが、最近それが増えた…頼んでもしれっと別の用事入れて躱されちまう…思い当たる事ねぇか?」
前は自分から行く行く言ってた癖にと半分愚痴っぽく零すも、もう半分は恐らく相手への思いやりなのだろう。
「…おやつ配る時に、ルルゥくんに聞いてみます。」
恐らく周りに隠している様子のサナから聞くのは骨が折れる、ならば相手の方から聞いた方が良いとマツリはノイに返した。
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