第19章
そんなこんなでほぼ強制的に保護された人魚は、その後逃げ出す事は無くなったが。
「ご、ごはんですよ~…。」
小舟に結ばれたままの人魚の元へ、ノイに魚を捌いて貰ったものともう一匹そのままの魚を持ってきたマツリが声を掛けると、水中に潜っていた彼が顔だけ出してきた。
ぴらりと距離をなるべく取った状態で魚を渡すと、水かきの付いた手を伸ばし受け取り、そのままちゃぷんと水の中で魚を食べ始めた。
普通の人間なら見えにくい水中だが、マツリの目にははっきりとその食事の光景が見える。
人間より歯が鋭いのか、刺身状態の魚はすぐに食べ終え、そのままの魚も骨も含めてぼりぼり食べていたが、ちらちら海上を見ていて自分の存在を気に掛けている事が分かった。
(こんなんで情報貰う事なんて出来るのかなぁ…。)
最初の印象が悪過ぎるのか、船長は勿論、他のメンバーも同じく警戒され続ける状態が続いている。
食べ終わり、浮かんで来た人魚は出来る限り離れた距離でこちらをじっと見つめてきた。
「…ご飯、足りましたか?」
まだ用意出来ると伝えると小さな声で「欲しい。」と答えられ、こくりと頷く。
最低限のコミュニケーションは取れるので助かるなぁと感じた所で、ふとマツリは彼に聞きたい事が湧いた。
「あの…知っていたらで良いんだけど。」
急に言葉を掛けてきた彼女に人魚は緊張の面持ちで見返すも、マツリがするりとバンダナを下げるとぎょっとする。
「―この目と同じ人、見た事無い?」
人では無い生き物なら知っているのではないか、そう感じて日頃なら頑なに見せないその第3の目を見せた。
人魚は暫く呆気に取られていたものの「…知らない。」とだけ返事をしたので、マツリはバンダナを元の位置に戻しながら笑う。
「ごめんね、変な事聞いて…答えてくれてありがとう。」
じゃあおかわり持ってくるね、と小舟から海賊船へ移動する彼女の後ろ姿を海中から人魚はずっと見ていた。
「ご、ごはんですよ~…。」
小舟に結ばれたままの人魚の元へ、ノイに魚を捌いて貰ったものともう一匹そのままの魚を持ってきたマツリが声を掛けると、水中に潜っていた彼が顔だけ出してきた。
ぴらりと距離をなるべく取った状態で魚を渡すと、水かきの付いた手を伸ばし受け取り、そのままちゃぷんと水の中で魚を食べ始めた。
普通の人間なら見えにくい水中だが、マツリの目にははっきりとその食事の光景が見える。
人間より歯が鋭いのか、刺身状態の魚はすぐに食べ終え、そのままの魚も骨も含めてぼりぼり食べていたが、ちらちら海上を見ていて自分の存在を気に掛けている事が分かった。
(こんなんで情報貰う事なんて出来るのかなぁ…。)
最初の印象が悪過ぎるのか、船長は勿論、他のメンバーも同じく警戒され続ける状態が続いている。
食べ終わり、浮かんで来た人魚は出来る限り離れた距離でこちらをじっと見つめてきた。
「…ご飯、足りましたか?」
まだ用意出来ると伝えると小さな声で「欲しい。」と答えられ、こくりと頷く。
最低限のコミュニケーションは取れるので助かるなぁと感じた所で、ふとマツリは彼に聞きたい事が湧いた。
「あの…知っていたらで良いんだけど。」
急に言葉を掛けてきた彼女に人魚は緊張の面持ちで見返すも、マツリがするりとバンダナを下げるとぎょっとする。
「―この目と同じ人、見た事無い?」
人では無い生き物なら知っているのではないか、そう感じて日頃なら頑なに見せないその第3の目を見せた。
人魚は暫く呆気に取られていたものの「…知らない。」とだけ返事をしたので、マツリはバンダナを元の位置に戻しながら笑う。
「ごめんね、変な事聞いて…答えてくれてありがとう。」
じゃあおかわり持ってくるね、と小舟から海賊船へ移動する彼女の後ろ姿を海中から人魚はずっと見ていた。
