第19章
どう抵抗しても強引に戻されてしまうので、人魚は不満を隠す事無い表情を見せるも海賊達は全く動じなかった。
「―とりあえず、こっちの言葉って分かる?」
まずはそこが通じなければ文字通り話にならないと船長は呼び掛けるもツンと真横を向かれる。
「お、いいねいいね、何となく分かるみたいだね。」
返事もしていないのに反応を見せただけで決めつける船長にマツリは内心心穏やかでは無い。
(うーん、下手に煽って良いのかな…。)
正直マツリが船長に人魚の事を隠したかったのは、事を穏便に済ませたいだけで後にそっと逃がすつもりで、珍しいと見せびらかしたり争う様な事態にしたくなかった…ただそれだけなのだが、船長は不思議な物、理解が難しい物への異常とも言える執着があるので、回避出来なかった。
心配は募るものの、船長から人魚への質問は続く。
「君はどこから来たの?」
「………。」
「アイツらに何で捕まったの?」
「………。」
「名前は?」
「………。」
何を聞いてもうんともすんとも言わない、どうしようかなと質問を考えている船長以外のメンバーは流石に痺れが切れそうだった。
「せんちょー、ガーナ船もどっていい?」
「あ~ガーナちゃんは居て欲しいかも~。」
「…オレは。」
「そーね…メソドきゅんはノイに適当な魚見繕ってくれって伝えて~。」
人魚の傷を確認出来たからと、ここでメソドは伝言係として席を外す。
恐らく人魚の食べる物をお願いしに行ったのだろうと、彼の言葉でマツリは察した。
「お腹減っているんじゃない、かわいこちゃん?」
ピクリ、と今まで何も反応が無かったその顔に変化が訪れた。
船長の言葉が聞こえたであろうヒレの生えた耳が動いたと思えば、白い肌がじわじわと下から上に赤く染まり上がってくる事が分かる。
「か、かわいい…?」
聞き惚れる鈴の鳴る様な高い声、しかしそれは震えていた。
「ごめん、2人とも伏せて。」
強引に背中を抑え早口で伝える船長、次の瞬間。
「ぼ…ボクは、男だーーーーーッ!!!」
小さな人魚が放つとは到底思えない衝撃波が船を襲った。
「―とりあえず、こっちの言葉って分かる?」
まずはそこが通じなければ文字通り話にならないと船長は呼び掛けるもツンと真横を向かれる。
「お、いいねいいね、何となく分かるみたいだね。」
返事もしていないのに反応を見せただけで決めつける船長にマツリは内心心穏やかでは無い。
(うーん、下手に煽って良いのかな…。)
正直マツリが船長に人魚の事を隠したかったのは、事を穏便に済ませたいだけで後にそっと逃がすつもりで、珍しいと見せびらかしたり争う様な事態にしたくなかった…ただそれだけなのだが、船長は不思議な物、理解が難しい物への異常とも言える執着があるので、回避出来なかった。
心配は募るものの、船長から人魚への質問は続く。
「君はどこから来たの?」
「………。」
「アイツらに何で捕まったの?」
「………。」
「名前は?」
「………。」
何を聞いてもうんともすんとも言わない、どうしようかなと質問を考えている船長以外のメンバーは流石に痺れが切れそうだった。
「せんちょー、ガーナ船もどっていい?」
「あ~ガーナちゃんは居て欲しいかも~。」
「…オレは。」
「そーね…メソドきゅんはノイに適当な魚見繕ってくれって伝えて~。」
人魚の傷を確認出来たからと、ここでメソドは伝言係として席を外す。
恐らく人魚の食べる物をお願いしに行ったのだろうと、彼の言葉でマツリは察した。
「お腹減っているんじゃない、かわいこちゃん?」
ピクリ、と今まで何も反応が無かったその顔に変化が訪れた。
船長の言葉が聞こえたであろうヒレの生えた耳が動いたと思えば、白い肌がじわじわと下から上に赤く染まり上がってくる事が分かる。
「か、かわいい…?」
聞き惚れる鈴の鳴る様な高い声、しかしそれは震えていた。
「ごめん、2人とも伏せて。」
強引に背中を抑え早口で伝える船長、次の瞬間。
「ぼ…ボクは、男だーーーーーッ!!!」
小さな人魚が放つとは到底思えない衝撃波が船を襲った。
