第19章
上半身が人間、下半身が魚。
存在が幻と言われ、その歌声は船乗りを惑わし狂わせると言われる。
それが、彼等が知っている人魚だった。
「…文献じゃあ幾度となく読んだ事があるが、まさかこんな所でお目にかかるとは。」
声は極めて冷静を装っているつもりかもしれないが、その目つきはギラギラしていて更に唾を飲み込む様な音を度々させている船長を制しながら、メソドは気を失っている人魚の体を診ていた。
「どういう体の構造をしているか知りませんがエラが首に付いていますね、袋の中には海水を貯めていたみたいですし、死んではいないみたいです…。」
マツリも透視能力で人魚の体を見てみると、しっかり心臓と思える機関が動いており血流もしっかり流れていた事をメソドに伝える。
「しっかし、絵に描いた様な美人さんだなぁ~人魚って美形しかいないのかやっぱり。」
「そんなことないとおもう。」
4人で話し合っていると、人魚の瞼がぴくぴくと動きゆっくりとその目をゆっくりと開けた。
「………………。」
状況が分かっていないからなのか、あまり意識がはっきりしない様な表情でこちらを見ている人魚を見て改めてマツリは思う。
綺麗だと。
濡れているものの、銀色の癖毛と同じ色の鱗、幼いながらも整った顔に長いまつ毛、陶器の様な白く小柄な体はまさしく美術品の様だった。
(サナさんも綺麗な人だけど、この人魚さんはまた別の美しさと言うか…。)
思わずじっと見惚れていると、人間達から注がれる視線にやっと気付いたのか、ハッとして海の底に潜ろうとする。
「あ~ごめん、ちょっと逃げられたら困る。」
気絶している間に体に巻き付かせていた縄を引っ張り、文字通りもう一度船長が人魚を釣り上げた。
存在が幻と言われ、その歌声は船乗りを惑わし狂わせると言われる。
それが、彼等が知っている人魚だった。
「…文献じゃあ幾度となく読んだ事があるが、まさかこんな所でお目にかかるとは。」
声は極めて冷静を装っているつもりかもしれないが、その目つきはギラギラしていて更に唾を飲み込む様な音を度々させている船長を制しながら、メソドは気を失っている人魚の体を診ていた。
「どういう体の構造をしているか知りませんがエラが首に付いていますね、袋の中には海水を貯めていたみたいですし、死んではいないみたいです…。」
マツリも透視能力で人魚の体を見てみると、しっかり心臓と思える機関が動いており血流もしっかり流れていた事をメソドに伝える。
「しっかし、絵に描いた様な美人さんだなぁ~人魚って美形しかいないのかやっぱり。」
「そんなことないとおもう。」
4人で話し合っていると、人魚の瞼がぴくぴくと動きゆっくりとその目をゆっくりと開けた。
「………………。」
状況が分かっていないからなのか、あまり意識がはっきりしない様な表情でこちらを見ている人魚を見て改めてマツリは思う。
綺麗だと。
濡れているものの、銀色の癖毛と同じ色の鱗、幼いながらも整った顔に長いまつ毛、陶器の様な白く小柄な体はまさしく美術品の様だった。
(サナさんも綺麗な人だけど、この人魚さんはまた別の美しさと言うか…。)
思わずじっと見惚れていると、人間達から注がれる視線にやっと気付いたのか、ハッとして海の底に潜ろうとする。
「あ~ごめん、ちょっと逃げられたら困る。」
気絶している間に体に巻き付かせていた縄を引っ張り、文字通りもう一度船長が人魚を釣り上げた。
