第18章

他に手を上げる人間もいなかった為、しょうがなく変わりのリーダーとして動く事になった。
これまでの荒仕事に加え、新しく入って来たメンバーの指導や他の不良集団とのやり取りやケンカ、メンバー間の仲裁等やる事が増える。
この頃辺りにイーとヨウも入って来たと思ったが、彼等以外にも多く入って来た…この集団に入りたいと思う希望者がやたらと増えたからだ。
俺自身自覚は無かったが、リーダーが変わった事によって入りたいと思える人間が増えたのではないかと言われたがあまりピンとこなかった。

…ただ自分の意思も無く流されてきた俺に付いて来て何の得があるのか。

そんな考えとは裏腹に何故かメンバーは増えてゆく。
ある程度裏切り行為や、要らないケンカなどを持ち込んだ人間には見切りを付けたが、それでも人数は増えてゆき、仕舞には。

この島で一番大きな集団となってしまった。

代わりとして頭に立ったはずなのに、いつの間にか自分が一番の矢面に立つ様な役回りとなった俺は周りから恐れられ、敬われ、距離を置かれる存在となった。

それでも。

…腹が減った。

あの頃より満たされているはずなのに、力も持てて仲間も味方も増えたはずなのに。
いつも、何かに飢えていた。

本当に欲しているものは何なのか、分からないまま。
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