第17章
そこから時は進み、太陽が昇る時間となった。
船長がずっとひっかかると言っていた為、自分で昨日起きた事件について書かれた新聞を近くの店で買ってきたと集まってきた海賊達へ言う。
「たぶんだけどお金儲けのチャンスかもよ、サナさん。」
いつもなら「何々?」と前のめりになるが、直感的にあまり良い話題では無い様な気がしてサナは慎重な態度を示す。
「…あまり乱暴事になるなら止めるわよ。」
「オイオイ珍しいな!」
雪でも降るんじゃねぇーか?と言った彼に数本のナイフが投げられ、その拍子に船長が持っていた新聞が食堂の床に散らばる。
「昼間、鉄砲の音が響く事件が発生、怪我人は無し…これですかね?」
「それっぽい!」
サナの教育のお陰で文字が多少読める様になったマツリが新聞を拾い読むと、ちょうど昨日の事件について触れられていた。
「うんと…『昨日の発砲は当社の取材によると、指名手配グループ・トカゲがした可能性が高く、彼等が音を響かせ近くにいた一般人達が逃げ、その混乱に乗じて盗みを働いたのでは無いか…。』との事です。」
「たしかに、ガーナ達がはしっている時もドロボーって声があったもんね。」
ガーナからそうでしょ、と目線を向けられ「…まぁそうだな。」とノイが返事をする。
「やり口自体はよくあるやり口だ、だが指名手配されて程の集団ならより巧妙な方法でやっているんだろう。」
「メソドきゅん流石、解説ありがと~。」
ナイフの雨から逃げて、船長がさてととキメ顔をした。
「指名手配されている、という事は…捕まえたらお金が貰えるって事ですよ!」
声高らかに言うが、当たり前の事を言っているだけである。
聞き手一同何とも言えない様な表情をするが、確かに航海をする為の金銭が必要という事は理解していた。
反論の意見も出なかったので、船長は意気揚々と別の紙を懐から取り出す。
「てなわけで、そのグループの似顔絵が描かれたチラシも貰ってきたから皆確認してね♡」
配られた似顔絵付きのチラシ、手渡されたそれをノイは一瞥して小さく息を吐いた。
船長がずっとひっかかると言っていた為、自分で昨日起きた事件について書かれた新聞を近くの店で買ってきたと集まってきた海賊達へ言う。
「たぶんだけどお金儲けのチャンスかもよ、サナさん。」
いつもなら「何々?」と前のめりになるが、直感的にあまり良い話題では無い様な気がしてサナは慎重な態度を示す。
「…あまり乱暴事になるなら止めるわよ。」
「オイオイ珍しいな!」
雪でも降るんじゃねぇーか?と言った彼に数本のナイフが投げられ、その拍子に船長が持っていた新聞が食堂の床に散らばる。
「昼間、鉄砲の音が響く事件が発生、怪我人は無し…これですかね?」
「それっぽい!」
サナの教育のお陰で文字が多少読める様になったマツリが新聞を拾い読むと、ちょうど昨日の事件について触れられていた。
「うんと…『昨日の発砲は当社の取材によると、指名手配グループ・トカゲがした可能性が高く、彼等が音を響かせ近くにいた一般人達が逃げ、その混乱に乗じて盗みを働いたのでは無いか…。』との事です。」
「たしかに、ガーナ達がはしっている時もドロボーって声があったもんね。」
ガーナからそうでしょ、と目線を向けられ「…まぁそうだな。」とノイが返事をする。
「やり口自体はよくあるやり口だ、だが指名手配されて程の集団ならより巧妙な方法でやっているんだろう。」
「メソドきゅん流石、解説ありがと~。」
ナイフの雨から逃げて、船長がさてととキメ顔をした。
「指名手配されている、という事は…捕まえたらお金が貰えるって事ですよ!」
声高らかに言うが、当たり前の事を言っているだけである。
聞き手一同何とも言えない様な表情をするが、確かに航海をする為の金銭が必要という事は理解していた。
反論の意見も出なかったので、船長は意気揚々と別の紙を懐から取り出す。
「てなわけで、そのグループの似顔絵が描かれたチラシも貰ってきたから皆確認してね♡」
配られた似顔絵付きのチラシ、手渡されたそれをノイは一瞥して小さく息を吐いた。
