第16章
いつもなら風と波の音しか聞こえない船に、鳥たちの鳴き声やにぎやかな人々の声が聞こえてきた。
「なんだかもり上がっているね!」
「そう…だね。」
船から降りる事が出来ない二人だが、せめて島の様子は見たいと甲板に出てくる。
「酔っ払いの人達が多いって言われたけど…それにしても。」
マツリは自分の異能力と言えるその視力を使い、より島の事を観察してみた。
店先でお酒を飲み上機嫌に笑う人々、出店が多く立ち並び酒以外も魅力的な店が多い、そして乱れ舞う紙吹雪…そこまで見てマツリはピンときたと手を鳴らす。
「お祭り…かも!」
「え~楽しそう!」
やっぱり行ってみたかった~と話し合う少女達に、後ろからぬぅと人影が現れる。
「ダ メ。」
厳しい赤色の鬼に、二人は反抗も出来ずしゅん…と項垂れてしまう。
「でも…流石に何も買わないのは可哀想だしね、何かリクエストがあったら出来る限り聞くわよ、行くのは船長とノイちゃんだけど。」
何でもかんでも禁止してしまえばいつか溜まり溜まった不満をぶつけられてしまう、それはよろしくないと打開策を提案して貰い、ひとまず二人の不満は解消された。
「でも!…こんどの時は、いっしょにおかいものしよーね!」
ええ、とサナとガーナが約束の手遊びをした後、おずおずとマツリがサナに耳打ちする。
「あの…サナさん、質問が。」
「なぁに?」
「その…メソドさんの事、何ですけど…。」
あぁ…と不機嫌な様子で見晴らし台に居る彼を見て察した様子で「別に大きな声でも良いわよ。」とサナは苦笑した。
「メソドさんは未成年じゃないですよね?…お酒弱いから行けないのですか?」
「う~ん、そうだったら良かったのだけどね~。」
???とサナの発言により、より分からないと首を傾げるマツリにサナは笑って「実はね…」と話そうとしたその瞬間、当の本人が見晴らし台から降りてきた。
「関所が近い、話は中断して船を止める手伝いをして欲しい。」
淡々と告げ、ノイと船長にも話に行くとそのまま船の中へ入っていく。
「…聞かれていましたかね?」
「さぁ?」
でも気にする事は無いわよ~とそこから先の話は中断され、海賊達は船を止める準備に入った。
「なんだかもり上がっているね!」
「そう…だね。」
船から降りる事が出来ない二人だが、せめて島の様子は見たいと甲板に出てくる。
「酔っ払いの人達が多いって言われたけど…それにしても。」
マツリは自分の異能力と言えるその視力を使い、より島の事を観察してみた。
店先でお酒を飲み上機嫌に笑う人々、出店が多く立ち並び酒以外も魅力的な店が多い、そして乱れ舞う紙吹雪…そこまで見てマツリはピンときたと手を鳴らす。
「お祭り…かも!」
「え~楽しそう!」
やっぱり行ってみたかった~と話し合う少女達に、後ろからぬぅと人影が現れる。
「ダ メ。」
厳しい赤色の鬼に、二人は反抗も出来ずしゅん…と項垂れてしまう。
「でも…流石に何も買わないのは可哀想だしね、何かリクエストがあったら出来る限り聞くわよ、行くのは船長とノイちゃんだけど。」
何でもかんでも禁止してしまえばいつか溜まり溜まった不満をぶつけられてしまう、それはよろしくないと打開策を提案して貰い、ひとまず二人の不満は解消された。
「でも!…こんどの時は、いっしょにおかいものしよーね!」
ええ、とサナとガーナが約束の手遊びをした後、おずおずとマツリがサナに耳打ちする。
「あの…サナさん、質問が。」
「なぁに?」
「その…メソドさんの事、何ですけど…。」
あぁ…と不機嫌な様子で見晴らし台に居る彼を見て察した様子で「別に大きな声でも良いわよ。」とサナは苦笑した。
「メソドさんは未成年じゃないですよね?…お酒弱いから行けないのですか?」
「う~ん、そうだったら良かったのだけどね~。」
???とサナの発言により、より分からないと首を傾げるマツリにサナは笑って「実はね…」と話そうとしたその瞬間、当の本人が見晴らし台から降りてきた。
「関所が近い、話は中断して船を止める手伝いをして欲しい。」
淡々と告げ、ノイと船長にも話に行くとそのまま船の中へ入っていく。
「…聞かれていましたかね?」
「さぁ?」
でも気にする事は無いわよ~とそこから先の話は中断され、海賊達は船を止める準備に入った。
