第16章
状況が分かったサナは「あ~…。」と何とも言えない声を出す。
「え~虫さんじゃん、ただの。」
「無理無理無理、本当無理…。」
つんつんと背中をつつくガーナの言葉も届かないのか、ずっと拒否の言葉が続いている。
話す事が難しいと思ったのか、ガーナは今度ミツメに聞いてみた。
「ね~ミツメ、マツリって虫さんにがてなの?」
「う~ん、まぁそう。」
見慣れた光景なのか、やれやれといった感じで目玉は答える。
「どうも、細かく見え過ぎて苦手みたいでな…虫だとどれも苦手なんだが、足が多いのとか、毛がびっしり生えているのかが特に嫌みたいだ。」
冷静に言われたのが嫌だったのか、げしりと殴られ「いてっ。」と声がした後に何も言わなくなった。
「本当にダメなんです、もう無理…。」
「いや、これ料理に出している時あるぞ。」
「聞きたくなかったァ!」
いつもの敬語も吹っ飛んで素の子どもになっている彼女によしよしとサナが頭を撫でる。
「わたしも最初そうだったわ…マツリちゃん、強く生きるのよ…。」
同意してくれるのがその場にサナしかおらず、うぅ…と項垂れているマツリ。
その反対側で船長とガーナがノイに虫について聞いていた。
「なぁそれ今晩の飯?」
「おう、そろそろ食べようと思ってな。」
「この船マツリしかノイの料理手伝い出来ないもんね。」
唯一の助手が行動不能になりどうしたものかと頭を悩ませている中、サナが白い眼を向ける。
「…せめてもう少し配慮しなさいよ、誰にでも苦手な事はあるのだから。」
食材を無駄にしない事は大切ではあるが、食べる相手の事も考えろと訴えるが、ノイは微妙な顔をした。
「いや、食料が無くなってきてるからコイツら使うしかねぇんだよ、最近魚釣れねぇし。」
それは死活問題だなぁと船長が呟き「じゃあ、近場で辿り着きそうな島探すわ。」と早速地図を探しにその場を離れる。
その後、マツリはサナとガーナに連れられ、何か気分転換になるように話や編み物、本などでどうにか立ち直っていった。
「え~虫さんじゃん、ただの。」
「無理無理無理、本当無理…。」
つんつんと背中をつつくガーナの言葉も届かないのか、ずっと拒否の言葉が続いている。
話す事が難しいと思ったのか、ガーナは今度ミツメに聞いてみた。
「ね~ミツメ、マツリって虫さんにがてなの?」
「う~ん、まぁそう。」
見慣れた光景なのか、やれやれといった感じで目玉は答える。
「どうも、細かく見え過ぎて苦手みたいでな…虫だとどれも苦手なんだが、足が多いのとか、毛がびっしり生えているのかが特に嫌みたいだ。」
冷静に言われたのが嫌だったのか、げしりと殴られ「いてっ。」と声がした後に何も言わなくなった。
「本当にダメなんです、もう無理…。」
「いや、これ料理に出している時あるぞ。」
「聞きたくなかったァ!」
いつもの敬語も吹っ飛んで素の子どもになっている彼女によしよしとサナが頭を撫でる。
「わたしも最初そうだったわ…マツリちゃん、強く生きるのよ…。」
同意してくれるのがその場にサナしかおらず、うぅ…と項垂れているマツリ。
その反対側で船長とガーナがノイに虫について聞いていた。
「なぁそれ今晩の飯?」
「おう、そろそろ食べようと思ってな。」
「この船マツリしかノイの料理手伝い出来ないもんね。」
唯一の助手が行動不能になりどうしたものかと頭を悩ませている中、サナが白い眼を向ける。
「…せめてもう少し配慮しなさいよ、誰にでも苦手な事はあるのだから。」
食材を無駄にしない事は大切ではあるが、食べる相手の事も考えろと訴えるが、ノイは微妙な顔をした。
「いや、食料が無くなってきてるからコイツら使うしかねぇんだよ、最近魚釣れねぇし。」
それは死活問題だなぁと船長が呟き「じゃあ、近場で辿り着きそうな島探すわ。」と早速地図を探しにその場を離れる。
その後、マツリはサナとガーナに連れられ、何か気分転換になるように話や編み物、本などでどうにか立ち直っていった。
