第15章
約束通り、数日間過ぎ近くの無人島に着いた海賊達はそこに降り立つ。
「………。」
いつもなら船ばかりにいた子どもは、恐る恐る大人達に連れられて一緒に降りた。
「これまでどんな島に着いても基本的には船から降りなかったものね。」
よしよしとその頭を撫でて、どうにか緊張を解そうとするが、その顔は固いまま。
それはまるで、この後自分がする選択を予感しているかのような表情だった。
「うん、この辺りだな。」
砂浜の上で船長が呟くと、くるりと後を付いてきた仲間達に顔を向ける。
「そいつを今後どうするか…についてだが。」
やっぱりな、と頬を掻いて彼はそのまま言葉を続けた。
「そいつ自身が決めねーと分からん、としか言えねぇな。」
一歩近付きしゃがみ目線を合わせてきた船長に、びくりと驚きながらも子どもはその顔を見る。
「俺らと行動を共にして2ヶ月くらい経ったか、体も健康的になってきたし、表情や行動も落ち着いてきた…そんな今だから、聞くぞ。」
言葉が通じているかは分からない、しかしそれでも彼は聞く。
「この島は今のお前なら問題無く過ごせる場所だ、その植物を操る力を使って過ごせるくらいには食料が揃っている…だから、選べ。」
波音が確かに聞こえるのに、それすら消えていた。
「ここに住むか…それとも他の大人達に狙われるのを承知で俺達と来るか。」
「………。」
いつもなら船ばかりにいた子どもは、恐る恐る大人達に連れられて一緒に降りた。
「これまでどんな島に着いても基本的には船から降りなかったものね。」
よしよしとその頭を撫でて、どうにか緊張を解そうとするが、その顔は固いまま。
それはまるで、この後自分がする選択を予感しているかのような表情だった。
「うん、この辺りだな。」
砂浜の上で船長が呟くと、くるりと後を付いてきた仲間達に顔を向ける。
「そいつを今後どうするか…についてだが。」
やっぱりな、と頬を掻いて彼はそのまま言葉を続けた。
「そいつ自身が決めねーと分からん、としか言えねぇな。」
一歩近付きしゃがみ目線を合わせてきた船長に、びくりと驚きながらも子どもはその顔を見る。
「俺らと行動を共にして2ヶ月くらい経ったか、体も健康的になってきたし、表情や行動も落ち着いてきた…そんな今だから、聞くぞ。」
言葉が通じているかは分からない、しかしそれでも彼は聞く。
「この島は今のお前なら問題無く過ごせる場所だ、その植物を操る力を使って過ごせるくらいには食料が揃っている…だから、選べ。」
波音が確かに聞こえるのに、それすら消えていた。
「ここに住むか…それとも他の大人達に狙われるのを承知で俺達と来るか。」
