第14章

チリチリ、パチリッ
小さく始まったそれはいつしか大きなものとなり、地上からでは空を覆う様な光景を見せるその枝葉さえもいつしか飲み込んでゆく。
すっかり夜になった今だが、まるで別の太陽が現れた様にそこは燃えていた。
「連絡は終わったか?」
ガーナと共に燃えゆく巨木を見ながら、船長は後ろに移動していたマツリに声を掛ける。
「はい、皆さんにリンリン草で連絡し、ノイさん、メソドさんには火の後始末をしたら迎えに行くので、野宿をお願いしました。」
「まぁこれだけデカいとだいたい燃え尽きるのに一晩はかかるからな!」
別れる時に最低限の食料とサバイバルグッズ渡したし、経験が無い訳でも無いから平気だろ~と呑気に言う船長から目を背け(あたし、付いて来て良かった…。)と、野宿未経験虫大嫌いな娘は内心で呟く。
周りはもう三人と燃えている巨木しかいない、集まっていた動物達は火を付けてからいなくなってしまった。
「みんな、ガーナが呼んだだけだから。」
「…そうだったんだね。」
何て事の無いと言う様な表情をしているが、マツリはずっと驚きっぱなしで、返す言葉も見つからずこの言葉しか出せない。
そのタイミングできゅ~…と音が聞こえる。
「「……………。」」
「まぁ、腹減るよな。」
船長は持っていたノイが作ったクッキーを女子達に渡す。
「長丁場お疲れさん、それ食ったら寝れば良い。」
言われてみてやっと疲れを自覚したのか、すぐに渡されたクッキーを食べ尽くし、持ってきた水筒の中にある水を分け合って飲み、お腹が落ち着いたタイミングで二人は船長に後は任せて巨木から離れた場所で寝始めた。
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