第13章

あまりにも溜め込まれた洗濯物に溜まっていた不満が爆発したサナは船長に了解を取った後にノイと共に洗濯をしている。
本来ならば一週間交代で変わる洗濯係は1人で行うのだが、少なくとも3日分溜め込まれていた洗濯物を見たサナはカッとなってしまった。
『あんまりいじめんなよー。』
からかい半分で言われた言葉が胸につっかえて消えない。
そんなつもりは無いのだ、これでも。
一応彼の分のみ渡したのだが、ノイは自分の洗濯物に付いた汚れと格闘している。
サナは早々に3人分の洗濯物を終わらせたのだが、じっくりと丁寧に作業していた。
日が暮れる、そう確信したサナはノイの次に洗うものを洗い始める。
「…洗濯物を溜めると汚れが落ちにくくなるんです、それはたぶん一晩洗剤液漬けないと取れませんよ。」
ソースか何か取れにくいものが付着しているように見えたサナは指摘をする。
ノイは目を瞬かせると静かに「すまん。」と答えた。
こうして何度もやり取りをしているが、一方的に自分がガミガミ口を出し、相手が素直に謝るということが多過ぎる。
別に男が家事に対して疎かなのは珍しくは無いとは思う、自分だって昔はそうだった。
けれど、目に入ってしまうのだ。
(それにここで矯正しないと、直らない気がする…。)
実際船内を裸で歩き回る癖は未だ直っていない。
風呂が貴重な文化を生きていたとしても、男だけの船だとしても、自分は看過できない。
ここにいる以上はルールを覚えるべきで、それを先輩である自分が教えるのは当たり前のこと。
きっといつか、教える事も無くなるのだから今のうちに悪印象を与えたとしても有益に繋がるはず。
「何か色が落ちた。」
「ちょ、洗剤入れ過ぎですよ!」
それでもこちらが折れてしまいそうなくらいには手を焼いているのだが。
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