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第11章

「マツリちゃん、大丈夫かしらね。」
ガーナと約束した数日後、依然島は無く船内での生活を海賊達は余儀なくしている。
食事が終わった食堂で、後片付けの手伝いをしていたサナが洗い終わった皿を拭きながら呟いた。
「あんまり食欲無かったみたいだし…あの子だけ消化に良いもの作り続けているわよね、ノイちゃん。」
サナの問い掛けに大男は静かに頷く。
「…あんまりにも回復してねぇから、暫く鍛錬も無しにした。」
「あ~確かにそうした方が良いかもね。」
わたしも課題の内容を見直そうかしら、と考えるサナにそこは止めるとかじゃないのかとノイは思うも、それを口に出したら何らかの形で自分に被弾しそうで口を閉じる。
そこでばたんと音がしたと思えば、メソドが食堂に入ってきた。
「メソドちゃん、お疲れ様。」
「お疲れ。」
「ああ。」
労いの言葉を受けてメソドが返事をする、その表情はあまり明るいものとは思えず、思わず美形は声を掛ける。
「メソドちゃん、マツリちゃん…調子が戻らないの?」
「…そうだな。」
隠してもしょうがない、と彼は口を開く。
「全部を理解した訳じゃ無い、が…どうやら心の問題らしい。」
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