第10章
「…うん、きちんと狙い通りに出来たわね。」
気絶した放火魔の体を確認し満足そうに呟くサナ、その隣からまるで霧が晴れるように姿を現したのは槍を持ったマツリだった。
「良かったぁ…実践するのは初めてだったから緊張しました。」
ノイから連絡を受け放火魔を探していたマツリとサナは、それらしい人物を見つけマツリの力で気絶させこうして捕まえる事が出来た。
「気絶させるのって、的確に場所を当てるのとそれなりの覚悟が要るから…頑張ったと思うわ。」
頭を撫でられてマツリはくすぐったいような笑みを見せる。
「あ…ありがとうございます。」
「オレも頑張ったんですけど~!」
「はいはい、ミツメちゃんもいいこいいこ。」
マツリの額にいる喧しく自己主張するミツメの少し上に、サナから人差し指で優しく擦られ「嬉恥ずかし♡」と目玉は満足そうに言う。
「さてと…ノイちゃんの強引な行動にはムカつくけど、これで臨時収入は得れそうね。」
何となくその笑みが黒く見えてマツリは「そ、そうですね…。」とそれとない相槌を打つ事しか出来ない。
犯人の手足を縛り運ぼうとしたその時、後ろからノイが到着した。
「出来たか。」
「出来たか、じゃないのよ!犯人だって分かったならそっちで捕まえなさいよ。」
ノイならば本気出せばそれが出来たはずだと不満そうに告げるサナに、ノイは仕方ねーだろと口を尖らせる。
「件の連中と一緒にいたんだよ…手の内見せんのは良くねーだろ。」
そこでドタバタとノイの後ろから複数の足音が近付いてきた。
気絶した放火魔の体を確認し満足そうに呟くサナ、その隣からまるで霧が晴れるように姿を現したのは槍を持ったマツリだった。
「良かったぁ…実践するのは初めてだったから緊張しました。」
ノイから連絡を受け放火魔を探していたマツリとサナは、それらしい人物を見つけマツリの力で気絶させこうして捕まえる事が出来た。
「気絶させるのって、的確に場所を当てるのとそれなりの覚悟が要るから…頑張ったと思うわ。」
頭を撫でられてマツリはくすぐったいような笑みを見せる。
「あ…ありがとうございます。」
「オレも頑張ったんですけど~!」
「はいはい、ミツメちゃんもいいこいいこ。」
マツリの額にいる喧しく自己主張するミツメの少し上に、サナから人差し指で優しく擦られ「嬉恥ずかし♡」と目玉は満足そうに言う。
「さてと…ノイちゃんの強引な行動にはムカつくけど、これで臨時収入は得れそうね。」
何となくその笑みが黒く見えてマツリは「そ、そうですね…。」とそれとない相槌を打つ事しか出来ない。
犯人の手足を縛り運ぼうとしたその時、後ろからノイが到着した。
「出来たか。」
「出来たか、じゃないのよ!犯人だって分かったならそっちで捕まえなさいよ。」
ノイならば本気出せばそれが出来たはずだと不満そうに告げるサナに、ノイは仕方ねーだろと口を尖らせる。
「件の連中と一緒にいたんだよ…手の内見せんのは良くねーだろ。」
そこでドタバタとノイの後ろから複数の足音が近付いてきた。