第9章
帰り路の途中、マツリは思い切って彼に打ち明けてみた。
「あの…メソドさん。」
無言でこちらを見返す船医に少女は決意を固め、口に出す。
「槍の扱い方を教えてくだ」
「断る。」
即座に返され「えー!」とリアクションをする彼女に、眉間に皺を寄せメソドは言う。
「殺すつもりも無い人間に教えても意味無いだろ。」
「つ、使い方は自分で考えます!」
今はノイに体の使い方を教わっている彼女ではあるが、それは体術が主体で武器は護身術の本で読んだ程度でしか知らない。
なので、武器の扱いならメソドが一番知っているとサナに以前教えられたマツリは前々からその教えを貰いたかったのだが、現実はやはり厳しい。
「そもそもこっちが掛けた言葉に対して一切聞かないような人間に教えてもな。」
「………根に持ってます?」
マツリから掛けられた言葉を聞いた途端に彼は歩みを速めてしまい、慌てて彼女は追いかける。
「生意気言ってすみませんでした!…でも、槍を扱いたいんです!」
「嫌だ。」
思い通りにならない事が続き、思わず感情が表に出てぐぬぬと歯を食いしばっている彼女を無言で観察している様子の彼は、一つ息を吐いた。
「一つ、条件を出す。」
メソドからの一言でハッとなり顔を上げたマツリに告げられたのは。
希望を見つけたばかりの表情が、瞬く間に一転する程の言葉だった。
「あの…メソドさん。」
無言でこちらを見返す船医に少女は決意を固め、口に出す。
「槍の扱い方を教えてくだ」
「断る。」
即座に返され「えー!」とリアクションをする彼女に、眉間に皺を寄せメソドは言う。
「殺すつもりも無い人間に教えても意味無いだろ。」
「つ、使い方は自分で考えます!」
今はノイに体の使い方を教わっている彼女ではあるが、それは体術が主体で武器は護身術の本で読んだ程度でしか知らない。
なので、武器の扱いならメソドが一番知っているとサナに以前教えられたマツリは前々からその教えを貰いたかったのだが、現実はやはり厳しい。
「そもそもこっちが掛けた言葉に対して一切聞かないような人間に教えてもな。」
「………根に持ってます?」
マツリから掛けられた言葉を聞いた途端に彼は歩みを速めてしまい、慌てて彼女は追いかける。
「生意気言ってすみませんでした!…でも、槍を扱いたいんです!」
「嫌だ。」
思い通りにならない事が続き、思わず感情が表に出てぐぬぬと歯を食いしばっている彼女を無言で観察している様子の彼は、一つ息を吐いた。
「一つ、条件を出す。」
メソドからの一言でハッとなり顔を上げたマツリに告げられたのは。
希望を見つけたばかりの表情が、瞬く間に一転する程の言葉だった。