第9章
思い込み―その言葉を聞いた時、マツリはふっと思い起こす。
「あの…メソドさん、作業しながらでいいので聞いて頂けますか?」
「内容次第。」
察しが付いているのか無愛想な返事が返ってくるも、めげずにマツリは思いを伝えた。
「その…前にお話された命を奪う事についてのお話ですが。」
無言で作業を繰り返すメソドは聞いているようにも、聞こえないように熱心に動いている様にも見える。
「色々考えたのですが、あたしは―人を殺す事は出来ません。」
メソドは以前手を動かしている、彼が言った言葉を思い出しながらマツリは自分の意見を述べた。
「メソドさんは殺す覚悟の無い者は武器を取る資格は無い…と仰ったのは覚えています、けれど。」
一つ呼吸をする、勇気を持つ為に。
「あたしは人が殺せなくても…出来る限り、自分だけの力で海賊の皆さんを助けたいです。」
「それが逆に足枷になっても?」
やっと返ってきた声は、冷たさが心にまで伝う様な無感情なもの。
「中途半端な優しさは、自分の命を危険に晒すぞ。」
考えてはいたものの、厳しい答えにマツリは必死に自分の中にある答えを探していた。
「あの…メソドさん、作業しながらでいいので聞いて頂けますか?」
「内容次第。」
察しが付いているのか無愛想な返事が返ってくるも、めげずにマツリは思いを伝えた。
「その…前にお話された命を奪う事についてのお話ですが。」
無言で作業を繰り返すメソドは聞いているようにも、聞こえないように熱心に動いている様にも見える。
「色々考えたのですが、あたしは―人を殺す事は出来ません。」
メソドは以前手を動かしている、彼が言った言葉を思い出しながらマツリは自分の意見を述べた。
「メソドさんは殺す覚悟の無い者は武器を取る資格は無い…と仰ったのは覚えています、けれど。」
一つ呼吸をする、勇気を持つ為に。
「あたしは人が殺せなくても…出来る限り、自分だけの力で海賊の皆さんを助けたいです。」
「それが逆に足枷になっても?」
やっと返ってきた声は、冷たさが心にまで伝う様な無感情なもの。
「中途半端な優しさは、自分の命を危険に晒すぞ。」
考えてはいたものの、厳しい答えにマツリは必死に自分の中にある答えを探していた。