第7章
「も~大変だったんだから~!」
時間は流れ朝、朝食の卓に着いた海賊達の中で一番に口を開いたのはサナだった。
「警官達を部屋のほぼ隅々まで回らせて、最後植物達の部屋に行かせて向こうに非が有る様に植物達に動いて貰って、珍品で高級品だから捕まえてっておど…お願いするの、心がすり減ったわ~。」
「脅すって言いかけてなかったか今。」
「気のせいよ♡」
ノイの言葉に笑顔で返しているが、マツリが隣に座っている眠そうなガーナを見ると彼女は無言で首を振ったので、つまりはそういう事なのだろうと察する。
「つーか、大変だったといえばこっちもだぞ…船長が余計な火種増やしやがるし。」
「同感。」
「おーい。」
あの後、外に出ていた男達は十数個もある走る植物達を警官達と共に探し集めていた彼等もまたその目の下にうっすらと隈が出来ていた。
「仕方ないでしょ、あのこたち走るのだいすきだから海まで泳ぎにいかなかっただけマシと思わなきゃ。」
「…泳げるんだ。」
「まぁでも、昨日の一番の功労者は…。」
ガサリと乾いた音がすると思えば、一枚の紙が机の上に広がった。
「食ってる時に新聞広げんのやめろ、食事の邪魔だろうが。」
「はい、すみません。」
料理人に注意され机から離し、海賊の面々に見えるように船長は両手を持って広げる。
『怪奇!消えたティアラと不可視の怪盗!!』
その文字を目視した途端にマツリの顔全体に皺が作られた。
「やだマツリちゃん、可愛い顔が台無し。」
「…あんまり触れてやるな。」
メソドがやんわりと言うも彼女の顔は渋いまま、それでも構わず船長はその顔をにやけさせながら言う。
「え~っと何々…『数日前、大胆不敵にも予告状を叩きつけその言葉通り、シジマ島至高のの品とされるパールのティアラを盗んだ。しかし、警官達が捜索に躍起になっている最中いつの間にか交番に「求めていた品と違った為返却する。」とメッセージカードを添えて置いてあった。厳重な警備の中どうやって盗み出したのか、また怪盗が求める品はどういった物だったのか、現在捜査が進められている。』ってさ。」
大活躍ですな~と船長に視線を送られるも、マツリは無視して目の前のサラダをバリバリと食している。
「ちなみにこんな記事もあるぞ『警官お手上げ、ゴースト怪盗』『律儀!ミステリアスな怪盗シジマ島に見参』『売り上げアップを狙え!勝手に怪盗コラボ土産』…すげーな、皆怪盗が好きなんだな。」
船長が島で取ってきた新聞全て一面怪盗の事が特集されていた。
総じてティアラを鮮やかに盗んだものの、すぐに返却したその手口が謎に満ちていてミステリアスだと、意外な程に高評価を受けている。
「やってる事犯罪者なのにな。」
「それでも、怪盗ってロマンがあるじゃない?やっぱり夢ある話は皆大好きよ~。」
わいわいと各自好きな新聞を持って読み出す面々に、マツリは何とも言えない表情となる。
「今後も活躍する時があるかもな~怪盗の名前とか今の内に考えておく?」
「………本当、勘弁して下さい。」
様々な感情が渦を巻いていたものの、もう全てがどうでも良くなり蚊の鳴く様な声しか彼女は出せなくなっていた。
時間は流れ朝、朝食の卓に着いた海賊達の中で一番に口を開いたのはサナだった。
「警官達を部屋のほぼ隅々まで回らせて、最後植物達の部屋に行かせて向こうに非が有る様に植物達に動いて貰って、珍品で高級品だから捕まえてっておど…お願いするの、心がすり減ったわ~。」
「脅すって言いかけてなかったか今。」
「気のせいよ♡」
ノイの言葉に笑顔で返しているが、マツリが隣に座っている眠そうなガーナを見ると彼女は無言で首を振ったので、つまりはそういう事なのだろうと察する。
「つーか、大変だったといえばこっちもだぞ…船長が余計な火種増やしやがるし。」
「同感。」
「おーい。」
あの後、外に出ていた男達は十数個もある走る植物達を警官達と共に探し集めていた彼等もまたその目の下にうっすらと隈が出来ていた。
「仕方ないでしょ、あのこたち走るのだいすきだから海まで泳ぎにいかなかっただけマシと思わなきゃ。」
「…泳げるんだ。」
「まぁでも、昨日の一番の功労者は…。」
ガサリと乾いた音がすると思えば、一枚の紙が机の上に広がった。
「食ってる時に新聞広げんのやめろ、食事の邪魔だろうが。」
「はい、すみません。」
料理人に注意され机から離し、海賊の面々に見えるように船長は両手を持って広げる。
『怪奇!消えたティアラと不可視の怪盗!!』
その文字を目視した途端にマツリの顔全体に皺が作られた。
「やだマツリちゃん、可愛い顔が台無し。」
「…あんまり触れてやるな。」
メソドがやんわりと言うも彼女の顔は渋いまま、それでも構わず船長はその顔をにやけさせながら言う。
「え~っと何々…『数日前、大胆不敵にも予告状を叩きつけその言葉通り、シジマ島至高のの品とされるパールのティアラを盗んだ。しかし、警官達が捜索に躍起になっている最中いつの間にか交番に「求めていた品と違った為返却する。」とメッセージカードを添えて置いてあった。厳重な警備の中どうやって盗み出したのか、また怪盗が求める品はどういった物だったのか、現在捜査が進められている。』ってさ。」
大活躍ですな~と船長に視線を送られるも、マツリは無視して目の前のサラダをバリバリと食している。
「ちなみにこんな記事もあるぞ『警官お手上げ、ゴースト怪盗』『律儀!ミステリアスな怪盗シジマ島に見参』『売り上げアップを狙え!勝手に怪盗コラボ土産』…すげーな、皆怪盗が好きなんだな。」
船長が島で取ってきた新聞全て一面怪盗の事が特集されていた。
総じてティアラを鮮やかに盗んだものの、すぐに返却したその手口が謎に満ちていてミステリアスだと、意外な程に高評価を受けている。
「やってる事犯罪者なのにな。」
「それでも、怪盗ってロマンがあるじゃない?やっぱり夢ある話は皆大好きよ~。」
わいわいと各自好きな新聞を持って読み出す面々に、マツリは何とも言えない表情となる。
「今後も活躍する時があるかもな~怪盗の名前とか今の内に考えておく?」
「………本当、勘弁して下さい。」
様々な感情が渦を巻いていたものの、もう全てがどうでも良くなり蚊の鳴く様な声しか彼女は出せなくなっていた。