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第7章

一方、眠っている警官が起きてしまう事を考え、外へ出たマツリ、ノイ、メソドの3人達は。
「…いますね、しかも複数人。」
警官達の目をかいくぐりながら、逃げ回っていた。
マツリが一部の能力を切る事で見つかるリスクは上がるものの、メソドとマツリの力でどうにか人目を避けて行動する事が可能となっている。
マツリが透視で周りを確認し、加えてメソドが人気を察知する力で補う事で今現在彼等は警官に捕まっていない。
「…ったく、人数さえ少なけりゃケンカで済むっつーのに。」
「荒事を選ぶな…あと、お前はもしもの戦力なんだから、体力温存しておけ。」
ずっと逃げ続けている事に焦れているノイに諫める言葉を掛けるメソドをマツリはじっと見つめていた。
(この人、あたしが人を確認する前に気付いている時もある…無人島の時も思ったけれど、出来る範囲がかなり広いような…。)
自らを船員見習いとは言うものの、その能力は決して低くは無い事に本人は気付いているのだろうか、そう考えていると声を掛けられる。
「…あんまり見ないでくれ。」
「あっ、ごめんなさい!」
前に視線を向けられるのが苦手だった事を思い出し瞬時に彼女は謝った。
「今は周りを見てくれない?」
「はい…えっと、ですね…。」
自分達の周りに警官や島民がいないか確認する為に別の場所へ目を向ける、すると。
「………え。」
マツリの口から声が零れた。
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