第7章
「お~~~い、マツリちゃ~~~ん。」
どんどんどんとノックをするも、部屋の中にいるであろう彼女からは返答が無い。
「…何も言わずに事を進めようとするから悪いのよ。」
心配で後ろからやってきたサナが反目して告げる。
「いや~美術品好きだし、実績もあるから盗めるかなって。」
「考えが甘い。」
ノイちゃんからちらっと聞いたのだけれど、と彼は話す。
「マツリちゃんが前に怪盗として活動していたのは、自分を育ててくれたムマジさんや、領主に美術品を不当な理由で取られて悲しむ島民達の為だって。」
それにこうも言っていたらしいから、と前置きして船長に告げる。
「ろくに芸術の価値も、その品の物語も知らない人間が金銭に目が眩んでそれを手にしようとすること…それが一番許せないって。」
この前に宝探しと称して貴族の宝を知らなかったとはいえ盗みの片棒を担いでしまった事も効いているのだろう、船長や大人達からの命に基本的に素直な彼女がこれまでに無い程反発していた。
「まぁ、船にずっと籠もって暮らしていると溜まってくるものもあるよな、お年頃だし!」
「貴方に分からせようとしたわたしが馬鹿だったわよ。」
しこたま怒りの言葉を吐いた彼女は、夕食も食べずそのまま寝室へ逃げるように部屋に籠もってしまい今に至る。
「ん~どうすっかな…お、良い匂い。」
ふわりと香ってきた匂いの元は、向こうから歩いてきた少女の手の中にあった。
「ごはん、もってきたから。」
いれて~と扉の前で淡々と告げる彼女に応えるようにきぃ…と控えめに扉が開く。
「よろしく~。」
「うるさい、げんきょう。」
ガーナはそれだけ言うとずんずん部屋の中へ進んでいった。
どんどんどんとノックをするも、部屋の中にいるであろう彼女からは返答が無い。
「…何も言わずに事を進めようとするから悪いのよ。」
心配で後ろからやってきたサナが反目して告げる。
「いや~美術品好きだし、実績もあるから盗めるかなって。」
「考えが甘い。」
ノイちゃんからちらっと聞いたのだけれど、と彼は話す。
「マツリちゃんが前に怪盗として活動していたのは、自分を育ててくれたムマジさんや、領主に美術品を不当な理由で取られて悲しむ島民達の為だって。」
それにこうも言っていたらしいから、と前置きして船長に告げる。
「ろくに芸術の価値も、その品の物語も知らない人間が金銭に目が眩んでそれを手にしようとすること…それが一番許せないって。」
この前に宝探しと称して貴族の宝を知らなかったとはいえ盗みの片棒を担いでしまった事も効いているのだろう、船長や大人達からの命に基本的に素直な彼女がこれまでに無い程反発していた。
「まぁ、船にずっと籠もって暮らしていると溜まってくるものもあるよな、お年頃だし!」
「貴方に分からせようとしたわたしが馬鹿だったわよ。」
しこたま怒りの言葉を吐いた彼女は、夕食も食べずそのまま寝室へ逃げるように部屋に籠もってしまい今に至る。
「ん~どうすっかな…お、良い匂い。」
ふわりと香ってきた匂いの元は、向こうから歩いてきた少女の手の中にあった。
「ごはん、もってきたから。」
いれて~と扉の前で淡々と告げる彼女に応えるようにきぃ…と控えめに扉が開く。
「よろしく~。」
「うるさい、げんきょう。」
ガーナはそれだけ言うとずんずん部屋の中へ進んでいった。