第7章
順番待ちの列を抜け、どうにか辿り着いた最後の展示品、それは。
「………綺麗。」
いつもなら感想は胸の内にする彼女が、思わず口から零してしまう程現実を忘れさせるものだった。
「本当に、宝石が取れる場所も限られた昨今、これだけ大きなサイズはなかなか発見されないでしょうね。」
「そんなに貴重なモンなのか、これ。」
彼等の目の前にあるのは、宝石が埋め込まれたティアラだった。
海賊達3人が来ているのは、旅先で立ち寄ったシジマ島の美術館。
その美術館の展示に何を思ったのか、船長が3人で行ってこいと送り出してくれたのだ。
「ここの島は宝石…特にパールがよく採れる事で有名で、このティアラは特に出来の良く大きなサイズを何年も掛けて作り上げた物らしいです。」
「売ったら当分金には困らなさそうだな。」
「滅多な事を言うものではありませんよ。」
やんわりとした口調を使いながらも、その手元はノイの腕の皮膚を抓っている。
2人のやり取りをいつもならあわあわしながら見守るマツリだが、今日は違いじっくりと目の前のパールのティアラを見つめ呟く。
「…こういう作品も、いつか作りたいな。」
後ろの列もあり、3人はすぐその場から離れる事となった。
「………綺麗。」
いつもなら感想は胸の内にする彼女が、思わず口から零してしまう程現実を忘れさせるものだった。
「本当に、宝石が取れる場所も限られた昨今、これだけ大きなサイズはなかなか発見されないでしょうね。」
「そんなに貴重なモンなのか、これ。」
彼等の目の前にあるのは、宝石が埋め込まれたティアラだった。
海賊達3人が来ているのは、旅先で立ち寄ったシジマ島の美術館。
その美術館の展示に何を思ったのか、船長が3人で行ってこいと送り出してくれたのだ。
「ここの島は宝石…特にパールがよく採れる事で有名で、このティアラは特に出来の良く大きなサイズを何年も掛けて作り上げた物らしいです。」
「売ったら当分金には困らなさそうだな。」
「滅多な事を言うものではありませんよ。」
やんわりとした口調を使いながらも、その手元はノイの腕の皮膚を抓っている。
2人のやり取りをいつもならあわあわしながら見守るマツリだが、今日は違いじっくりと目の前のパールのティアラを見つめ呟く。
「…こういう作品も、いつか作りたいな。」
後ろの列もあり、3人はすぐその場から離れる事となった。