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第6章

まだ木の浸食がされていない部屋を求めて賊達は船の中へと駆け込む。
しかし、他の部屋でも同じ様な植物が置かれていたのか、逃げようとする部屋は扉を開けるとすぐに木の枝が襲ってくる。
「クッ…ソが!」
どうにか躱しながら走り続ける彼等の体力は徐々に削れてきて、足がもつれて枝に絡み捕まる者も複数人出てきた。
「頭、このままでは…!」
「うるせぇ、ともかく走り続けろ!」
そこですぐ近く扉を開けると、そこは植物が現れない部屋を発見する。
「飛び込め!!」
残った仲間達に呼び掛けその部屋へ駆け込み、彼等は逃げる事が出来た。
肩を上げて呼吸をする彼等は、その場に座り込んでしまった場所…それは、大きな机に古い本が収納された本棚、どんな用途で作られたのか分からない骨董品の数々がある、船長の部屋だった。
「…随分、宝がありそうな部屋に通されたな。」
周りを見渡し呟く頭に部下が首を振る。
「頭ぁ…悪い事言わねぇ、こんな薄気味悪い船止めておいた方が」
「だからだよ。」
にやりと彼は笑う。
「俄然興味湧く…とんでもねぇモンがこの船にあるんじゃねぇか?」
いい加減ただ略奪するだけの生活には飽きたしな、と言う彼に「勘弁して下さいよ…。」と部下達は呟く。

すると、キィ…と扉が開く。

その先には褐色肌の少女が立っていた。
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