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第5章


愛されてはいた。
尊ばれる血筋の末っ子という立場と、その愛くるしい顔はすべての人に笑顔をもたらしていたとさえ思える。

けれど。
そんな魅力的な小さな自分には、大人の邪な考えなんて全く分からなくて。

小さな冒険として少しの時間外のお出掛けをしただけだった。
叱られるだろうけど、それでも興味の方が恐怖より上回っていた。

それが。
長い冒険…いや。

長い長い行方不明期間になることも知らないで。
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