第1章(前編)
「尻に敷かれてるっていうんだよね、その領主夫妻の事をいうのに使う言葉!」
船に帰ってきて2人は船長に事の次第を話していたらガーナが割って入ってきた。
「「……。」」
男2人が沈黙の中
「そうよぉ~怖かったわぁ…。」
オカマ1人が何故か話していた。
「待て待て待て。」
「なぁに、ノイちゃん。」
「何じゃねぇ。」
「またガーナにそんな言葉教えていたのか…。」
呆れながら船長はサナを見た。
「だって女の子には知る権利があるわ、自分の身を守る為にね。」
右目でウインクをパチリと船長にではなくノイに向けてやった。
「……それお前が見かけだけはいいから許される行為だよな。」
と言っているが、ノイは物凄く顔を青くしていた。
「トイレ行ってくる?」
「いや、いいっす。」
「何よ、失礼ねぇ。」
わざとらしく頬を膨らますサナを尻目に船長は少し考え込んでいた。
「あら、どうしたの船長?」
「何、ちょっと引っ掛かってな。」
「何だよ、教えてくれよ船長。」
ノイが少し詰め寄るとガーナやサナも同じく船長を見た。
「いや、そんなたいしたことないって…。」
「船長の引っ掛かるは結構核心突く事多いのよ…。」
「「そうだそうだ。」」
「…俺って君等の中でどんな立場だよ。こういう時だけしか頼りにされないって。」
「はいはい、せんちょういじけないで!!」
「ガーナに言われちゃおしまいだな。」
ノイに容赦なくとどめを刺され船長は精神的に病んでしまいましたとさ。
「オイ、勝手に人を病ませるな。」
すみません。
「誰とお話してるの?」
「ガーナ、お前にはまだ早い。」
「??」
「つーかいい加減話進めろよ。」
「…分かったよ。」
船長はゆっくりと話し始めた。
