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第4章


あの後、サナに教えて貰って船に置いてある辞書を引き、精神力とは何か調べてみた。

『精神を集中することによって生じる力。』

と書いてあり、それとこれとはどういった関係なのかあまりピンとこなかったのだが。

(…確かに今、過去に類を見ないくらいに集中してる…ッ!)
バンダナを首まで下げ、額にある第3の目を出して辺りを見ていた。
「…どうだ、見つかりそうか?」
隣に居る船長に問い掛けられるも、すみませんと告げる。
「厳しいです、見ている対象が見つかりにくい…見た事も無い物なので…あと、話ながら探すのは難しいです集中が削がれますので。」
ああ悪い、と至極真っ当な答えに彼は頷く。
無人島とはいえ、その規模は大きく隈無く探すとなると、流石に人知を超えた視力のあるこの3つ目にも難易度が高い捜し物だった。
「え~ん、今までに無い酷使でミツメ乾いちゃう~。」
「喧しい。」
いつもの絡みにも、いつも以上に素っ気なく答えるマツリに、どこかしらミツメもつまらなさそうに「ぶー。」と呟く。
けれども、それを一向に気にせず彼女は見続ける。

(少しでも、手掛かりとなるものを見つける事が出来たら…!)

自分のルーツを知る事が出来る鍵を、彼女は必死に求めていた。
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