第二章
「何でうちの家に呼ばなきゃならないのよ!」
『どーどー』
喧嘩をしながら二人は家に帰ってきた。
「大体、この家に来ることはもっと面倒になるからわざわざ三絵の家まで行ったのに…!」
『だったら、ちゃんと自分の事情を話したうえで対応した方が良かったぞ。』
そう言われて芽衣は口をつぐんだ。
「…だって、知られたくなかった。」
言いたいことは他にもあっただろうが、これしか言わない芽衣に大助は黙って、頭を撫でた。もっとも、幽体である彼は芽衣に触れることは札がなければできないことだったが。
(ま、風羽の家はやっていることは理解が難しいことだからな。)
でも、大助はあくまで大人の対応をしようと思った。
『でも、あの子たちがやろうとしていることに協力できるのは、俺たちだけじゃ足りないだろ。』
「…分かってる。」
芽衣と大助は三絵のことを伝えに、芽衣の母親のところへ向かった。
