バレンタイン企画(フリスク、キャラ)
名前
ノエラモンスター
ガスター博士に作られた娘
受動的な性格
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「はあ…」
らしくない、ため息なんて。さっきフリスクに好きの意味を教えてもらった。なら私はキャラのことを好きなのだろうか。極論を言ってしまえば、嫌いではないから好きという部類に分けられるはず。でも”好き”が二人あっていいのだろうか。ママやパパのことを好きとは少し違う。
トクベツなもの…
いっそこのままの関係を保った方が、好きに気が付かないほうが楽なのかもしれない…
「なかなか見つからない…」
遺跡やスノーフルのまちを歩いているがキャラの姿はどこにもいない。となればホットランドか…
キャラはスイーツ即売会の会場にいた
「あ、ノエラ」
「キャラ、こんなところで何してるの?」
「買い物。見てみろ、今イベントやってるんだ」
「本日のスイーツ即売会はバレンタインのキャンペーンを実施中で~す!」
店員のマフェットが呼びかけをしている。ニンゲンのイベントはビジネスでも重要なんだ
「あらぁ、可愛いお嬢さんもスパイダースイーツいかが?売り上げはすべて本物のクモたちに寄付されまーす」
マフェットのお決まりの文句。クモの仲間たちに日々精進していることが分かる
せっかく来たので一つ買ってあげることにした
「すごい繁盛してるね」
「味や形を増やしてみただけよ~でもお陰様でがっぽりよ!これもニンゲンのイベントとやらの効果のおかげね~アフフフフ」
「それでノエラ、なにか用があったんだろう?」
「あ、うん。えっと、これママと作って…でも、スイーツ食べてるならおなか一杯だよね?」
「はあ?食べるに決まってるだろ?ボートで家まで帰るから。行こう」
「うん」
「渡し守さん!スノーフルまで」
「タルラリラ~どうぞ御乗りください」
「クッキーか…無難だな」
「初回だから簡単めなのにしたの。あ、でもそれはキャラのために生地にチョコを練りこんだの」
「ははは、よく分かってんじゃん。…うん、普通においしい」
「普通は余計」
ボートの上でクッキーをおいしそうに食べるキャラを見ると、作ってよかったって思うしさっきの靄も忘れられた
「…お前は好きな人とかいるのか?」
なのにどうしてその話題を出すのだろう
「気になるの?」
「別に」
「うーん、いるかな」
「…!」
「あは、嘘だよ」
「ここから突き飛ばすぞ」
「さっきさ、フリスクに好きって意味を教えられたんだ」
「…」
「私はフリスクもキャラもどっちも好きだよ。でも、そんな気持ちを持つ勇気がなくて…」
「好きな人を二人持つことへの抵抗か?」
「たぶん…でもそんなことになるぐらいだったら今の関係のほうがいいと思って…」
「………くだらないな」
「え?」
「それを一体だれが咎めるんだよ?ここでは同性を好きになることも異性を好きになることも誰も指さしたりしないし、馬鹿にしたりもしない。二人好きな人がいるぐらいの許容はあるだろ。そんなことするのはせいぜいニンゲンだけだ」
「でも…」
「私とフリスクはお前にそんなこと求めない。選んでもいいし選ばなくてもいい。お前が悩んで決めろ」
「…本当、二人ともそういうところだよ///」
「あ、でも他の輩選ぶのは許さない。そもそもへなちょこのフリスクに負ける気はしないけどな」
「そういうことは私がいないところでやってよね…」
「タルラリラ~お二方、そろそろ着きますよ」
「あ、渡し守さんすみません!こんなところで話して///」
「ふふふ、お幸せに~」
「ノエラ」
「何?」
ギュッ
「いい匂い…」
「キャラ………ひにゃッ!?///」
「ごちそーさま♡」
「うう…」
「帰ろ」
「すけべ…!」
黙ってその手を取りキャラに家まで引っ張られる