修「あの、一つ聞きたいんですけど…」

桐江「なに？」

修「お父さんが迅さんと一緒にスコーピオンを作ったって聞いたんですけど、今は何をされてるんですか？」

桐江「どうなの？」

「ええ…ええと、迅兄とスコーピオンを作ったのは短期的な計画だったから協力してたんです。
本部は普段多角的な武器の開発をメインとしているんですが、私のグループの本職は黒トリガーの解析です。」

修「⁉…その話詳しく聞かせてほしい」

「？はい

主な目的はは黒トリガーを解析することによって新たな可能性を作りだすこと」

修「可能性…」

「黒トリガーの欠点はノーマルトリガーとの力の差が激しいことと、適合者がなかなか見つからないこと。
大規模侵攻での結果を見ればわかるようにクニとクニとの戦争では力の大きさの勝負でもある。この間の侵攻もたくさんの黒トリガー使いと対峙したと聞いています。結果的に凌げても倒せたのはきっと相当な腕の者のみでしょう」

修「…」

「すみません、少し嫌なことを思い出させてしまって」

修「…謝らなくていいよ。事実は変わらない、そのために僕等は前を向いているから」

さくらんぼは強い心を持ったひとなのだなと言い微笑む

「もし、黒トリガーを作れなくてもそれに近いものが作れれば、みんなが使いやすいものが作れれば、互角には戦えるかもしれない。それを目標に日々働いています

…っていうのは本部に言うための建前で…
同時進行でもう一つ研究を行ってるんです」



黒トリガーから人を生き返らせる方法

修「⁉」

「黒トリガーは人の命がかかっている。それなら逆もあり得ないかなって、ふと思って…最上さんは瀕死状態で風刀になった。けど、なる必要もなく失われた命は存在するんじゃないかって私は思ってます」

修「君って…まさか」

桐江「あ、そうだ修。せっかくだしこの子と手合わせしてみたら？」

修「え？」

桐江「ランク戦も近いんでしょ？不足ではないと思うけど」

遊真「いいね、やろう」

栞「それじゃあ、さっそくブースの出番だね！」

人が動く中、修はまださくらんぼの悲しそうな顔が忘れられずにいた