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(遊真side)
修「…なあ空閑」
遊真「ん?」
修「僕、ずっと前から思ってたけど…
お前って自分の感情の針に疎いよな」
遊真「………へ?」(三3三)
千佳「たしかに…遊真君がなにかしたいって言うことってなかなかないかも…」(おなかすいたはよく聞くけど)
修「基本的にこう「した方がいい」って話すから内面的には触れてないのかもな。まあ、それがいいことでもあるんだけど…」
遊真「…いわれてみれば。けど、幼い頃から戦争続きだったから自分の感情に目を向けることに慣れてないのかもしれん。
「殺されるから戦闘に私情の念を持ち込むな」って昔親父も言ってた。ヒュースならわかると思うけど」
視線を上にあげると分かっているとわかりずらい顔をして伝えた
千佳「遊真君、もう一度自分で考えて考えてみたら?自分がどうしたいのか」
ドサッ
遊真「はあ…」
確かに、おれは自分のことを分かっていなかった。そんなものだと勝手に決めつけていた
親父はおれのことを戦争で生き残るために厳しく鍛えあげた。けれど世でいう飴とムチみたいな教え方ではなかったからこれが普通なんだと思ってた。
けど、親父は酒が入るとたまにぽろっと漏らしてた。
「本当は戦争のない世界で、殺される恐怖もない場所でお前に普通の生活の仕方を教えてやりたかった」
と
おれはもう”戦争の兵器の一部”として立派に育っていた
とにかく生きるために、人に情は持たない、チームに最大の利益を。常にそれが常識として備わってしまった。
遊真「さくらんぼ、お前を守りたくて強くなったけど…代償におれのことが分からなくなってしまったな…」
おれはお前が求めている王子様にはなれない。いくら訓練したって、強くなったって、おれがなれるのは”戦争の英雄”だけだ。
それでも
遊真「かろうじてだな。お前を想う気持ちは今でもこの中に残ってたか…」
再会したことで開かれた箱の蓋。かつては持っていた気持ちが再び息吹き始めた
遊真「どうしたい…」
今にしろ、昔にしろ、さくらんぼは抱え込みやすい。それは自分も一緒。
支えたいし、支えられたい。今はそれが答えだった
気が付けばベッドから起き上がり、さくらんぼの姿を求めて部屋を徘徊していた
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