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第22章

1
「……!……! 」
「……! 」
誰かに名を呼ばれている気がして、舞は目を開ける。
自分が今いる場所を見回してみたが、周りには何もない。
気配を探ってそこから魔神族の気配がないこと、彼等の禍々しい力というよりどちらかというと神族の持つ神聖な力を感じてほっとする。
(でも、此処は一体何処何だろう? )
危険な場所ではないとわかるが、何故此処にいるのかがわからない。
「舞」
その時、再び名を呼ぶ声がした。
「!! 」
声のした方を見て、思わず息をのむ。
(……私? )
いつの間にか、舞しかいなかったはずの空間にもう一人少女がいるのに気付く。
その少女は舞にそっくりな顔をしていて、内心で呟いたが、よく見ると髪と瞳の色は異なっていた。
「もしかして……」
一つ思い当たることがあり、口を開くと、目の前の少女は頷いた。
「そう。私は天華。あなたの転生前の姿」
そう言うと、少女ーー天華は僅かに笑みを浮かべた。
2
「でも、此処は何処?何故、私を此処に? 」
「少し話したいことがあってね。……此処、あなたの精神世界へ来てもらったの」
「話したいこと? 」
舞が首を傾げると、天華はそれまでの笑みを消した。
「ええ。あなたの力が強まってきたから、こういう風に話せるようになったの。だから、今話しておこうと思ってね。……今回、魔宝具を一つ破壊出来たこと。あれは見事だったわ。中でも一番厄介なものだったしね」
「……うん。でも、倒せたのは他にも先輩達がいたから」
「そうね。……あなたには、沢山の仲間がいる。……でも」
そこで天華に声が少し低くなった気がした。
「一つだけ言っておくわ。……飛影をあまり信用しては駄目。……気を許しすぎては駄目よ」
「それって、どういうこと? 」
魔宝具との戦いで舞が感じ、花音と神蘭が風夜、封魔に向けているものを見て、これから考えていこうとしていたことを否定され聞き返す。
「それは……、ううん、今はやめておくわ。いずれ、あなた自身が思い出すでしょうから」
「えっ?でも」
気になって話してほしいと彼女を見るが、首を横に振られてしまう。更に
「……そろそろ目覚めの時間よ」
その言葉と共に、精神世界から弾き出されてしまった。
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