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第18章

1
「それで、俺達にも話を聞きに来たのか? 」
白夜に言われて、舞は頷く。
「封魔さんが龍牙さん達なら知っているだろうって」
花音が続けて言えば、龍牙達は視線を交わす。
「……今なら、神蘭も封魔も近くにはいないみたいだ。……話すにはいいタイミングかもな」
白鬼が言ったことに少し疑問を感じて 、舞は口を開いた。
「二人がいたら、都合悪いの? 」
「……ちょっとね」
そう返した鈴麗の表情は優れない。
気にはなったが、話を聞けばその理由がわかるのではないかと先を促すことにした。
「……まぁ、俺達が話せることは本当に結末の部分だけだ」
「……だが、お前達が知りたいのはその部分だろ? 」
と、龍牙と白夜が言い、それに舞と花音はもう一度頷く。
「……わかった。……話そう」
「じゃあ、私は神蘭のところへ行くわ 」
「俺も封魔のところにいる。……もし 、こっちに来そうなら知らせるよ」
何故かはわからないが、そう言って鈴麗と白鬼は出て行ってしまい、残されたのは舞と花音、龍牙と白夜だけになった。
2
四人だけになった後、扉を開けられないようにか白夜がそこに寄り掛かる。
神蘭、封魔のいる場所を気にしたり、他の仲間達が入ってこないようにしているのを見て、あまり良くない話なのだろうかと思う。
「……もしかして、あまり良くない話 ? 」
「……まぁ、あまり広めたくはないな 」
「とはいっても、風夜と飛影くらいには話してしまうんだろうけどな。…… だから、もし話すならその二人までにしてほしい」
「それでもいいか? 」
真剣な表情の二人に、舞達は頷くしかなかった。
「……じゃあ話すが、俺達が話せることはあくまでも俺達が見たことのみだ 」
前置きをして、龍牙が話し始める。
「……あれは魔神族との戦いが最終局面に入った時だな。……月夜を追い、別行動になってた神蘭を俺達が見つけた時のことだ。その前のやり取りは見てはいないが、……あの時、月夜を斬ったのは封魔だ」
「?でも、その月夜って人、裏切っていたんでしょ!なら、可笑しいことじゃないし、隠すようなことじゃないんじゃない? 」
「それならな」
「どういうこと? 」
訳がわからないと眉を顰める。
「……月夜は神蘭を庇って、斬られたんだよ。封魔にな」
「……その時、気を失っていたからそれを彼奴は知らない筈だ」
「……だから、隠してるの? 」
「封魔の奴もその時の記憶はないみたいだからな」
そう言って、白夜は溜息をついた。
「……一つ、聞いていいですか? 」
そこで黙って聞いていた花音が口を開く。
「それがあったのって、光鈴達が斬られた後ですか?前ですか? 」
「後だ」
それを聞いて思い出したのは、麗玲に見せられた過去だった。
「……それじゃあ……」
「……封魔が二度目の実験を受けされられた後……。ねぇ、他には?その前とかで思い当たることはないの? 」
花音と顔を見合わせた後、そう聞けば 、龍牙と白夜は思い出そうとするように考え始めた。
3
「……そういや、光鈴様達が亡くなったと聞いた後、暫く封魔の姿を見なくなって、確か次に見た時にはそれまでよりも人形のようになっていたっけか 」
「……ああ」
「……うん。それは私も天華として覚えてる。一度だけ見たからね。でも… …」
(それが、今回のことに直接繋がっているとは思えない)
そんなことを思っていると、他に何か思い出したのか、龍牙が声を上げた。
「そうだ!思い出した! 」
いきなり上がった大きな声に少し驚きながらも聞き返す。
「思い出したって、何を? 」
「確か、その数日前に神蘭の奴、自分の故郷に戻ったんだ。母親から呼び出されてな。……その後から、何かを考え込むことが多くなってたな」
「……俺も思い出したぞ。戻ってきてから、月夜に確認したいことがあるって言うのを聞いた覚えがある」
「その内容は? 」
そう言えば、龍牙も白夜も首を横に振る。
彼等はその内容まで聞いたことはないみたいだった。
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